[コメント] ヒア アフター(2010/米)
イーストウッドの熱を感じない。『チェンジリング』や『グラントリノ』は溢れんほどに、そして『インビクタス』でも感じ取れたその熱がない。それをマイナスと感じるか、それはそれで良しとするかで評価が割れると思う。
実話ベースだったり、実話的な世界観を扱うここ数作と、どちらかといえば「おとぎ話」的感覚が強い本作を直接比較するのは無謀であるとも思うのだが、あまりにも淡々と進行していくストーリーに乗り切れなかったのは否めない。
だからつまらないということではない。冒頭の津波のシーン、マリー(セシル・ドゥ・フランス)が飲み込まれる直前までのリアルな描きっぷりはなかなか見応えがあったし、喪失と「再生」を描くというようにも取れるストーリーはやはり魅力がある。
イーストウッドの幅の広さを感じられたのは収穫。ただ、個人的には合わなかった部分もあった。それで良いと思う。
(2011.2.19 チネチッタ)
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