コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ルームメイト(2013/日)

アンフェアという批評が出るのはある程度理解は出来るが、プロットは悪くないと思う。
Master

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ルームシェアを始めた辺りから作劇としてかなり不自然な形で多重人格を扱った話であることが示されていくため、序盤から中盤にかけて相当な「地雷案件」ではないかという不安が付きまとったが、麗子とマリ(深田恭子)が晴海(北川景子)の別人格であることが示されてからは、不自然さに意味があったと理解でき安心は出来た。晴海が呼ばれているのに気づかない描写(マリと呼ばれているため)など後で考えれば不自然さが氷解するところなどはそれを端的に示していると思う。

だが、その分、この多重人格の描き方をアンフェアと思う人が出て来るようには思う。個人的に疑問に思うのはレストランのシーン。北川と深田の二人を同一の画面の中で他者(このシーンではウェイター)と関わらせてしまうのは、この設定では極力避けるべきであったように思う。他のシーンでは基本的にこの現象は起こっていないはずで、ここはもったいなかった。

あと、演技のレベルについては多少寛大になる必要はあると思う。設定上あえてやっている部分が多いとは思うが、深田は振り幅が極端だし、北川は振り幅がなさ過ぎるし、もう少し何とかならないものかと感じた。

というところで、改善の余地は少なくないが、そんなに悪い印象はない作品であったと思う。

(2013.11.10 109シネマズ湘南)

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] サイモン64[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。