とんでもなく自己チューな男の裏サクセスストーリー。 物語だけ見ればこの男にとってはめでたしめでたしのようにみえるが、あのね、この男は一生ノラと殺されたおばさんの幽霊につきまとわれまっせ。というか、冨と地位と家族がいながら、一瞬にして崩壊するリスクを背負いながらの人生を生きていくなんぞ、悲惨すぎるね。 どなたかのレビューでもありましたが、映画はここで終わって、さすがウディアレン一筋縄の殺人事件にしないなぁ，と感心できるけれど、ノラの店の同僚が証言したら？あるいは、殺人現場から逃げるときにぶつかった人物が証言したら？ひょっとしたらばれるのかも？などとこの映画の余韻まで計算されているとしたら、やはり彼はただ者ではないね。