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[コメント] マリー・アントワネット(2006/米)

夫婦生活を題材にしたり、ポップなシーンを組み込んでみたり、一つ一つの試みは面白いのに、その一つ一つがちぐはぐなので、見終わった後「?」となりました。映像はきれいだったけど、衣装はその時代のものを再現して欲しかったので不満が残りました。
agulii

**ネタバレ注意**
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一つ一つの試みは面白いのに、その一つ一つが全部ちぐはぐなので、観終わった後「?」となる作品でした。

まず、マリー・アントワネットを描くときに、他ではあまり言及されないルイ16世との夫婦生活を中心に描いているところ。マリー・アントワネットを題材にすると、フランス革命を中心に扱ったり、運命に翻弄されたフランス王妃というようなものになりがちなのに、違う視点から描いたことは評価してもいいんじゃないかな、と思います。

前半は真面目に(?)歴史劇をしているのに対して、中盤くらいからポップにはっちゃけているのもギャップを狙ったのはわかるんですが、その場面が本当に必要だったのか、と疑問です。フェルゼンもただ出たというだけで、出さないわけにはいかなかったとしても、もう少し上手くストーリーに絡ませることは出来たのでは?

前半は一貫して夫婦生活に視点を当てていて面白かったのですが、中盤以降はマリー・アントワネットの有名なエピソードをちりばめただけで、そのときの夫婦の心理状態もよくわからず、視点がぼやけてしまい、最初の方は面白かったのになぁ、という感想を持ちました。

ただ、本物のベルサイユ宮殿を使ってるだけあって、セットは美しいし、ポップなシーンも映像的には可愛らしく前半とのギャップが面白かったです。ただ、衣装は綺麗だったけど、あの時代のフランスという雰囲気はせず、再現してくれることを期待していた自分としては残念でした。

中盤以降の展開と、ポップなシーンをもっとしっかりストーリーに組み込めていたら、面白くなったかもしれないのに、と私としてはよくないところが目立ったのですが、試み自体は面白かったので★3にしました。ある意味惜しい作品、というかんじです。

(評価:★3)

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