[コメント] ベリッシマ(1951/伊)
庶民的母親という役柄に説得力を持たせつつ、マニャーニがまるで女優を演じる女優であるかのようなバックステージモノとして見た。黒いスーツ姿もキアーリのあしらい方も堂に入っている。アパートの中庭での『赤い河』上映とは、なんと贅沢なことだろう。
撮影スタジオに集うオーディション受験者や、ヒロイン親子の住むアパートの住人など、ネオレアリスモ的路上性を背景にして、マニャーニの見せるスター俳優の輝きが素晴らしい。カサヴェテス映画におけるローランズのように、メソッド演技で母親役に入り込むと同時に、彼女ならではの唯一無二の個性を強烈に発散させている。モンゴメリー・クリフトもいいがバート・ランカスターも素敵ね、とはそういう意味か?
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