[コメント] 007 慰めの報酬(2008/英)
序盤のカーチェイスは精巧に作られている。一連の流れを部分素材に分割して、それぞれをきっちりタイミングを計った上で撮影しているのだろう。このシークエンスはとてもじゃないが通しで撮影できたとは思えない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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機材やCGの進化に加え、短いカッティングによる臨場感の演出が流行りでもあるので、細切れに作って後で繋ぐという作り方ができる。総カット数の増加や平均カット長の短さ自体はスタイルとしてアリなのだが、こうした構築法では時間の継続性が失われがちだ。
例えば、終盤のパラシュート降下シーン。エクストリームスポーツのような映像を期待していたのだが、パラシュートが開いたとおもったらすぐ着地。その場所がいかにもスタジオセット然としていたのにも白けるが、時間軸が虫食い穴だらけなのが最悪だ。
アクションは持続的に撮らなければならない。いくらカットを割ろうと、ショットの継続性は維持されなければならない。それが映画の本質的な躍動であり、観客はそこに心奪われるのだから。
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