[コメント] 気のいい女たち(1960/仏=伊)
モノクロのフィルムを見ていると、時に既視感めいた思いが湧き上がることがある。この映画のパリジェンヌたちと、鈴木英夫や市川崑の映画の、我がニッポンの若い女性たちの日常の暮らしぶりの類似性に、郷愁と愛着の感情を覚えずにはいられないのだ。職場における雑談や、動物園、演芸場、レストランといった余暇の過ごし方がこれほど身近に感じられるのは驚きだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そうした共感が手伝って、表層的な描写を逆に楽しんで見ることができた。終幕の悲劇はその意味を考えるもよし、起承転結の締めとしての便宜的なオチとして処理するもよし。撮影では、プールのシーンでの水中撮影が特によかった。
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