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[コメント] リング(1998/日)

「目に見えない、言い知れぬ恐怖」という題材をわかりやすく映像化してしまっては、毒にも薬にもならない。
脚がグンバツの男

貞子がテレビの中から這って出てくる、というような描写は映画オリジナルのものであり原作には一切ない。ゾンビやヴァンパイアのようなモンスターではなく、怨念のこもった呪いのビデオという、映像によって人が死んでいくという恐怖の表現に、他の映像手法があったのではないかと、不満に感じてしまう。

1)ビデオを見たあとに理由も分からず突然死。

2)モンスターが襲ってきて追いかけられて殺される。

3)ビデオを見たあとに貞子がでてきて死ぬ。

このなかだったら、あきらかに3)が一番怖くない。

しかし、分かりやすく視覚化された貞子がいたからこそヒットしたと言えるのも事実で、なんとも皮肉である。お化けにすら世の中はわかりやすい、キャッチーなものを求めているということか。

(評価:★1)

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