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[コメント] ボーン・アルティメイタム(2007/米)

ストーリーをくどくど説明する無粋な描写がほとんどない。エンディングまで駆け抜けて、Extreme Waysに酔いながら回想。
うたかた

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭のモスクワでの逃走シーン。なぜモスクワにいるのか、いつ撃たれたのか、説明されないまま観客は次のシーンを追うしかない。それが判るのは、ニューヨークで前作のラストシーンが再現されたとき。

マリーの兄へマリーの死を告げるシーン。ボーンの言葉は最小限。けれども、兄は理解する。ボーンのマリーへの思いもふくめて。

ボーンが乱闘しても「unconscious and alive」の状態に留めるのは、マリーの遺志にしたがったもの。

モロッコへ向かう途中でニッキーと会話するシーン。ニッキーが意味深な言葉を残す。記憶を失う前のボーンとなにがあったのか。知る必要はないが。

モロッコで別れたニッキーは、フランスの郊外で別れたマリーと同じく、髪を染めてショートカットで。

モロッコのassetが、ボーンに追跡されていることに気づいて仕掛けたフェイントは見事。

71をいきなり71stに結びつけることは困難だが、ボーンは「待っている」ことを伝えられていたので、ボーンはパムからなにかしらのメッセージがあることを予測していた。

ボーンが気持ちを言葉にしたのは、ビルの屋上から飛び降りるシーン。マシーン化したassetに語りかけるのはどうかと思うが、なぜ見知らぬ人間を殺すのかと自分への戒めを口にしたのだろう。その言葉に躊躇したassetは、まだ完全にマシーン化していない。

ラストシーンのニッキーは描きすぎ。正面からではなく横顔か斜め後ろから、表情が崩れたことがわかる目元のショットだけで十分だったのでは。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

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