3819695さんのコメント: 更新順
東京暮色(1957/日) | 小津のフィルモグラフィでは最も「愛すべき」という語による形容が相応しくない作品にも思えるが、「小津による真冬」が描かれているというだけで、しかし私はこの映画を愛さざるをえない。 [review] | [投票] | |
鰐〈ワニ〉(1996/韓国) | 夜の場面をほとんど何が起こっているか分からないほどの暗闇に沈めてしまう点に、はやくもギドクの度胸のよさが窺える。水面や廃墟の撮影もよい。 [review] | [投票(1)] | |
早春(1956/日) | 子供の不在。(『東京暮色』の結末部に関する言及が含まれています) [review] | [投票] | |
トゥモロー・ワールド(2006/米) | カレル・チャペックの戯曲『R・U・R』を思い起こさせもする「人類に子供が生まれなくなった。原因は不明」という設定が陳腐さを感じさせないのは、ひとえに演出の細やかさゆえだろう。これは才能というよりも努力の問題だ。偉い。 [review] | [投票(1)] | |
東京物語(1953/日) | どうしようもなく胸を引き裂かれる。小津における「物語」の最高到達点。 [review] | [投票(5)] | |
リアル・フィクション(2000/韓国) | この比較的初期のギドク作品を観て「ギドクは決定的に活劇演出ができない監督なのかもしれない」という私の疑いはますます強められた。 [review] | [投票] | |
お茶漬の味(1952/日) | 元々が戦時下において構想された物語であったことに由来するいささかの無理があることは否めないが、じゅうぶんに面白く魅力的な作品だ。 [review] | [投票(3)] | |
過去を逃れて(1947/米) | 都市の情景や屋内の陰影もすばらしいが、特筆すべきは木々や水辺のイメージの豊かさ。私にはそれだけでじゅうぶんです。 [review] | [投票(1)] | |
麦秋(1951/日) | 感動的だ。何もかもがまったく感動的だ。この感動は「映画は映画である」という命題がこの上なく力強く肯定されたことへの感動でもある。 [review] | [投票(2)] | |
都会の牙(1950/米) | すばらしい。バーでのジャズ演奏の無茶苦茶な熱量。エドモンド・オブライエンの不恰好な全力疾走。廃工場におけるオフスクリーンを意識させる演出。ネヴィル・ブランドの狂的なサディスト演技。ラストカットもこれ以外にはありえないといった感じの決まり方。 | [投票(2)] | |
善き人のためのソナタ(2006/独) | この映画を徹頭徹尾「盗聴」の映画として見るなら、問題となるのはやはり盗聴する者と盗聴される者との間の「距離感」の演出だ。 [review] | [投票(7)] | |
宗方姉妹(1950/日) | この山村聰が発する陰鬱さはなんだ。 [review] | [投票(3)] | |
晩春(1949/日) | 原節子=紀子という突出したキャラクタの分裂性、あるいは怪物性。 [review] | [投票(10)] | |
ロンゲスト・ヤード(1974/米) | これは断じてアメフットや仲間集めのシーンだけの映画ではない。たとえば沼のシークェンスでの撮影やカッティングの呼吸の見事さを見よ。 [review] | [投票(1)] | |
ダウンヒル(1927/英) | ヒッチコックの名前から離れて見てもじゅうぶんに面白い作品だ。 [review] | [投票] | |
風の中の牝鶏(1948/日) | 屋外で弁当を食べるシーンなど美しい場面はあるが、やはり私はこの結末には納得がいかない。 [review] | [投票(2)] | |
西瓜(2005/仏=台湾) | まさに「西瓜」の映画。そして「水」の映画。増殖する西瓜と、水不足にもかかわらず頻出する水のイメージ。イメージの洪水。 [review] | [投票(1)] | |
主人公は僕だった(2006/米) | 奇抜さを狙ったであろう設定が成功しているか、換言すれば、物語が論理的整合性を保持したまま観客に驚きを与えられているか、という点については意見が分かれるだろうが、私にとってはそんなことはどうでもよく、エマ・トンプソンとマギー・ギレンホールが演じる陰と陽のヒロインの造型が実に魅力的で、それだけで映画を支ええていることに心を動かされた。 | [投票] | |
ミステリー・トレイン(1989/米) | 赤いスーツケース。赤い車。赤いスーツ。『パーマネント・バケーション』以来の色彩映画で、ジャームッシュはメンフィスに赤を撒き散らした。それゆえ永瀬正敏には赤い口紅が塗られることになる。 [review] | [投票(2)] | |
長屋紳士録(1947/日) | 飯田蝶子が吉川満子に「あんたもう、とうに好きになっちゃってるのよ、あの子」と指摘され、青木放屁坊やに対する愛情を自覚する場面。 [review] | [投票(3)] |