コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] SR サイタマノラッパー(2008/日)

苦く、痛く、切ない青春映画だ。だが確かに希望も感じさせる。それはとても「映画」にはなりえないような場所と人々で映画を撮ることの困難と誇りに重なるものでもあるだろう。低予算のHD作品であろうと照明はもっとがんばってほしい、などとも思う。しかしこのイックとトムを嫌いになれる観客などいるだろうか!
3819695

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







安直に云えば「笑いと涙」の長い長いラストカット。だが実際のところそれは、笑いも涙も超えて瞬きすら許さない張り詰めた時空間だ。そのラストカットは―つまり、本篇は―ふたりが見つめ合う瞬間に終わりを迎える。これはヒップホップ・ファッションを身にまとうことさえできなくなった剥き出しの二人の男が見つめ合うに至る「までの/だけの」映画だ。苦さとは、希望とは、端的にはこの視線演出である。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (5 人)DSCH カルヤ[*] MSRkb HW[*] 林田乃丞[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。