[コメント] 真夜中のサバナ(1997/米)
以前に見たときはイーストウッドの中でもいちばんつまらないんじゃないか、と思ったほどだったが、改めて見直すとこれがけっこう面白い。イーストウッドらしいかどうかはともかく、こんな映画は他にはなかなかないだろう。
ここではジョン・キューザックもケヴィン・スペイシーも大したことないと思うのだが、奇怪なキャラクタ群が蠢く作品世界のバランスを保つには主演のふたりはこの程度でちょうどよかったのかもしれない、と好意的に解釈できなくもない。
この映画の奇妙さを一言で云えば「ジャンルに回収されない」ということになるだろうが、それは演出・シナリオ・演技が互いに微妙にズレたベクトルを示しながら、そのズレが作品成立を阻害することがないように制御されているからだろうか。ここで「制御する」主体とは、もちろんイーストウッドである。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。