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3819695さんのお気に入りコメント(2/182)

田舎司祭の日記(1951/仏)★4 罫線のある帳面へ几帳面に書かれる文字。ペンと指のカット。モノローグがかぶり、プロットが進行するが、終盤で文字が乱れ、帳面を落としてしまい、ペンも落としてしまい、帳面を拾い上げたくても持つことすらできない。この描写の厳しさ。胸に迫る。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
白衣の男(1951/英)★3 小規模な実験に成功したアレック・ギネスが、雨の夜、社長のセシル・パーカーの邸宅を訪れる場面は最高に可笑しい。執事とのやりとり、社長令嬢でヒロインのジョーン・グリーンウッドと社長本人も出て来た後、とんでもないドタバタに発展する。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
ラベンダー・ヒル・モブ(1951/英)★3 米国アカデミー賞の脚本賞を受賞している英国映画。さもありなん、と感じるような、人物造型の良さ−憎めない、心優しき悪人たちを造型している部分もあるが、いい加減に過ぎないか、と思える展開もある。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
抜き射ち二挺拳銃(1952/米)★4 タイトルがいかにもB級っぽい通俗的なものなので、損をしている気がするが、これも傑作だ。1950年代のドン・シーゲルは、本当に素晴らしい。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
悪人(2010/日)★2 後半の灯台のロケーションはかなりいい。眼下に広がる海を背景にしたカットが登場した際は、かなり感動したし、エンディングの夕陽の光にも涙が出そうになった。全体に笠松則通の仕事には感心する。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
下宿人(1926/英)★4 女性のクローズアップ。効果的な顔アップとディゾルブの多用。中でも特筆すべきは後半の下宿人=アイヴァー・ノヴェロとデイジー=ジューン・トリップによる2階の部屋でのキスシーンだ。強烈なアップ。映画史上でも最強のキスシーン演出ではないか。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
鏡獅子(1935/日)★4 菊五郎の舞については、やはり、何と云っても、獅子になってからの、振り毛(カツラ)を振り回す部分が圧巻の迫力だ。古い短いフィルムだが、今見ても大いに興奮する。画面造型含めて、完璧なものを見た、という感慨を覚える。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
ランナウェイ 逃亡者(2012/米)★3 レッドフォードらしく、安定した出来映えだ。突出した魅力のある映画ではないが、生真面目にしっかり見せ、緩みの無い出来。例えば前半で、記者のシャイア・ラブーフがレッドフォードのオフィスに押しかけて取材するシーン。切り返しがとてもしっかりしている。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
少年と自転車(2011/ベルギー=仏=伊)★3 本作の主人公シリルは、全編、上半身は赤いモノ(ジャンパーやシャツ)を着ている。『イゴールの約束』などのジェレミー・レニエ(本作ではシリルの父親役)も、赤いジャンパーを着ていたが、本作はさらに徹底しているように思う。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
放浪記(1962/日)★4 オープニングの警察署のシーンは、林芙美子の傑作短編「風琴と魚の町」のラストだ。これを最初に置いたという事で、この映画は「放浪記」の映画化というよりは、彼女の半生を描いた、という事が分かる。 [review] (KEI)[投票(2)]
リュミエール工場の出口(1895/仏)★5 人の最大の関心事の1つは人だ。知らない人を見ると誰もが問う―どんな人?性格は?仕事は?年収は?家族は? 30秒強ながら、1人1人どんな人かなと思って見ていると、何度繰り返しても、見飽きない。 (KEI)[投票(2)]
列車の到着(1895/仏)★4 やはり構図だろう。映画の最初期にこんな迫力のある(と言っても今では見慣れた)シーンが撮られたということが凄い。リュミエールの芸術的センス、才能に驚かされる。最初から(エジソンと違って)こういう人に育てられたのは映画にとって幸せだった。 (KEI)[投票(2)]
赤ん坊の食事(1895/仏)★3 赤ん坊の笑顔は本当に可愛い。本作でも横を向いてニコッとする所も有り、もうたまらない。普通食事中は、なかなか食べないわ、汚すわ、ひっくり返すわ等々、親は全く大変で、この子は何というおりこうさんだと、感心した。余程機嫌のよい時に撮ったのだろう。 (KEI)[投票(1)]
壁の破壊(1895/仏)★4 本作も面白く、何回も繰り返し観てしまった。煙、壁はもちろんだが、飛び散った壁の破片の動きが一番面白いかも。 (KEI)[投票(1)]
写真会議委員の上陸(1895/仏)★3 本作は「工場の出口」と同じ構成。だが、「工場」の方は人々の生活迄も窺い知ることが出来そうであるが、本作は、委員という1つの公のレッテルを貼られた画一的な人々であるので、私にとっては面白みに欠ける。 (KEI)[投票(1)]
海水浴(1895/仏)★5 学校での反復連続運動が大好きだった。同じ事をするのだが、決して同じでない(失敗する)時間の無慈悲さも合わせて秘かに楽しんでいた。漫才でもそうだが、反復されるネタはいつしか笑いを誘う。人間、いや動物は元来反復運動が好きなのだ。何故かは分からない。 (KEI)[投票(1)]
四季(1969/露)★5 こんな画、こんな色彩は初めてだ。バックを彩るレースの布地、モチーフにチャイコフスキーのピアノが優しさをかもし出す。後半の展開は夢か現(うつつ)か、判じ難いところだが、懐古する愛は、いつも美しく優しく穏やかだ。珠玉の1篇。 (KEI)[投票(1)]
ケルジェネツの戦い(1971/露)★5 これ程哀しい映画は知らない。これ程厳しい戦いの映像も知らない。そして、これ程子供たちの歓声が聞こえる映画も。 [review] (KEI)[投票(1)]
アンドレイ・ルブリョフ(1967/露)★4 圧政と暴虐と戦禍の中世ロシアの混沌の中を通過していく画僧たち。その混迷と殺戮に塗れてルブリョフは心を折る。やがて1人の鐘職人の少年が現れて、という真説話的な展開。挿話は土着的リアリズムに根差しつつ壮大なハッタリとカオスに満ちた映画の本懐。 (けにろん)[投票(2)]
白衣の男(1951/英)★3 奇天烈な実験装置が異音をたてながら実験室の片隅で永久作動を続けているが誰も何なのか知らない。その掴みは期待させるがそれだけだった。経済の理を展開に持ち込むお利口が作った喜劇だけに重くて弾け切れない。大風呂敷とハッタリとケレンが足りないのだ。 (けにろん)[投票(1)]