ベストワン「かもしれない」なんて書いたのは、好きな映画が他にもいっぱいあるから。

でも、世界中の人に理解される邦画はこれを置いて他にないんじゃないかな？特にセリフの聞き取りにくさがすごいというか功を奏している。「ナニを言ってるのかさっぱりわからないけど、話者がナニを言いたいかはハッキリわかる」という演出の巧みさと俳優の技量により、どの国でも通じる物語になっているように感じる。

地面に日本刀をぷすぷす刺して準備する菊千代の迫力に、志村喬の思慮深さに、木村功のアツさに、と言い出したらきりがないけど、まあ一言で言えば「日本の誇り」とも言える名画だと思う。