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[コメント] スカイライン 奪還(2017/英=中国=カナダ=インドネシア=シンガポール=米)

ザ・レイド』の狂犬ことヤヤン・ルヒアンを起用しておきながら、登場してすぐ銃で腹を撃たれる展開に、欧米人はなんでこんなにセンスがないのかと不思議になる。
アブサン

格闘に特化した俳優をわざわざ使っておいて、何故そのポテンシャルを損なう設定を与えるのかがまず理解に苦しむ。 どうせ棒立ちの宇宙人が相手なので、あまり関係ないと言えばないが。

予想はしていたが、宇宙人とのナイフバトルも適当極まりない。

印象的な場面では、ヒロインが宇宙人に襲われているところに、主人公が宇宙武器を装着して走って助けに行くカットバック > 武器を振り上げる主人公のアップ > しかし次のカットでは主人公ではなくイコ・ウワイスがその宇宙人と戦っていて > 次のロングのカットでは手持ち無沙汰の主人公がオロオロして周囲を見渡している、というあまりにも無様な編集があった。

なんとこの制作陣は、アクションシークエンスをまともに描くということすら出来ていないのだ。素人かよ。

その直後、別の宇宙人にも主人公が立ち向かっていくのだが、これまた次のカットで宇宙人と戦っているのはヤヤン・ルヒアンなのだった。何だそれ!

その宇宙人を倒した後に全員で決めポーズをしていたが、いや、主人公何も活躍しとらんやんけ、と突っ込みたくなる。監督は何を考えていたのだろうか。 アクション設計時のミスなのか、編集時に適当につないだのかわからないが、どちらにしろひどい場面だ。しかもこれが映画の目玉なのだから悲しくなる。

そもそも格闘以外の動作や編集が基本的に上手くできてなくて、何かに気づく、走り出す、という咄嗟の行動の始点がすでにノロノロしていて、 アクション、というか映画らしいキレがなくて辛い映像だ。 カット頭に静止してる余計な数コマがあるから、役者が頑張って演技しても異様にトロく見えるんだよな。素人が作ったアニメみたいだ。

内容的には、前半までは矢継ぎ早の展開である程度は見せることができていたが、宇宙船内での騒ぎ以降はどうでもいい説明にまごまごしたりと一気にテンポが悪くなる。

監督は映画作りに不慣れだったとしか思えず、キャラを立てるエピソードを見せたかと思えばその人物が死ぬシーンはあっさり済ませたり、 余計な説明シーンをくどくど垂れ流すくせに、ストーリーの鍵となる少女の描写は全然足りなかったりと、ぎくしゃくしていて実にバランスが悪い。

ただ、たまにかっこいい瞬間や面白いシーンがあるのも事実で、なんとも残念な映画ではある。

しかし、アジアのアクション俳優を起用する場合は、絶対にスタントやカメラマンなどのチームごと同行させた方がいい。リスペクトがあるなら、編集も任せるくらいの覚悟が必要だと思う。そうしないと、平気でこんな訳のわからないアクションを撮ってしまうのだ。

(評価:★3)

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