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[コメント] ソーシャル・ネットワーク(2010/米)

サイテーとフェア
山ちゃん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭恋人との喧嘩話から始まる。逆上した恋人はザッカーバーグをサイテー呼ばわりする。ザッカーバーグという男はサイテーの人間だという印象を抱く。 ところがラスト、女弁護士は、ザッカーバーグをサイテーな人間ではないけれどサイテーと思われる生き方をしていると言う。 このセリフは見終わった自分の感想そのものだった。

ザッカーバーグはサイテーな人間ではない。むしろ人間関係においてフェアである。 人はどうしても人間関係に対して上下関係や差別関係を意識しなくてもおいてしまうのに、である。

例えば彼が、ショーンパーカー(Napsterの創始者)にビール瓶を投げ渡した後に連れの女にも同じように投げ渡すシーンがある。 この行為を女性に対して配慮がない、ととるか男女に差別なくフェアに接しているととるか。

どうも世間ではこのような行為を繰り返すとサイテーの人間と見えるようである。 しかしこれを女性ということで手渡しする、とするとどうか。女性に対しての配慮は言い換えれば差別ともとれ、意識的にしろ無意識的にしろこういう行為が却ってサイテーな行為につながることもありうる。社会規範はある種の矛盾構造を抱えておりそれゆえこういう人間関係のやりとりはややこしいものである。

だからこそザッカーバーグがフェイスブックの立ち上げ(回想)から示談(現在)に至るまでそういうところに改善していないのがかえってすがすがしく感じられた。彼はそういう矛盾を抱えた社会規範に従おうとしない。というか天才はそういうところにいちいち頭を使いたくないだけなのかもしれない。

(評価:★4)

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