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赤い戦車さんのコメント: 更新順

★5ガートルード(1964/デンマーク)視線、人物の出入り、照明、立つ/座ることへの演出。お手本のようなカッティング、切り返し。煙草の煙、炎、水面の揺らめき。演出によって画面に漂う物凄い緊張感。演劇を装いつつ、演劇とは全く違う「映画」としか言いようのない感覚が全編に充満する。何度観ても驚く。[投票]
★4座頭市喧嘩太鼓(1968/日)傑作。アクションにしてもドラマ部にしても濃厚な演出が連続し、目が離せない。欲を言えばラストの決闘では太鼓の音が途切れた後、お互い音を出さずに相手の様子をうかがうような「間」があればなおのこと良かった。映画的なご都合主義を実践しただけの脚本だが、それ故に本作が不出来だというならば、ロメールの映画は全て駄作になってしまうだろう。[投票]
★3神々のたそがれ(2013/露)カメラの手前に無関係の人・物を横切らせ、或は視界を遮るように奇怪かつ無意味な行動をとらせる。また、メインとなる被写体・出来事とは別に画面奥にも別の運動を生起させることで重層性を画面に定着させ、よく映し出される宙吊りの物体の揺れに煙・水・炎といった諸要素を駆使し光と影の変化をも画面内に呼び込み、活劇性まで漲らせる。前半のポリフォニックな魅力は傑作といっていい。 [review][投票]
★4フール・フォア・ラブ(1985/米)前半の豊かな時間の流れが大好きだ。窓から隠れ、或いは窓越しに見つめる優しさ溢れる視点。後半のフラッシュバックで散漫になるのが難点。RIPサム・シェパード[投票(1)]
★4拳銃貸します(1942/米)無茶苦茶な話を端正かつ捻れた演出で綴り瞬間毎に強烈な印象を残す。破綻すらも魅力に転化している点は、まさにノワールの本懐。傑作。[投票]
★3マーシュランド(2014/スペイン)殆ど目を合わせようとしない主人公の刑事2人組(お互いの過去を知り最後でようやく真っ直ぐに視線が結ばれる)や死体発見現場での長回し、追う側のみの視点で描かれる闇夜のカーチェイス(ここは素晴らしい)、土砂降りのクライマックスなど悪くない場面もあるのだが、少々鈍重。もう少し各ショットに活劇性が漲っている方が好み。[投票(1)]
★2ライトシップ(1985/米)これは失敗作ではないか。世界有数のアクション演出家スコリモフスキにしては、「船の揺れ」「回転灯」などの見せ方や音使いが物足りない。 [review][投票]
★4ナショナル・ギャラリー 英国の至宝(2014/仏=米=英)絵画と観客の切返しが矢鱈に面白い。観客が観ている絵画と画面に映された絵画が本当に一緒なのか誰にも分からないから。それにしても、「作業」を捉えたショットがどれも破格に素晴らしい。額縁を作ったり絵画を修復する際の、手先や道具のアップカットにおけるスリリングさ。全体を通してオーソン・ウェルズの『フェイク』と並ぶ「観ること」に関するメタ映画といえる。[投票]
★4ムーンライティング(1982/英)この不法労働者たちの「作業」を捉えたショット群の面白さよ!或いはレシートを使って食糧を買い込む下りや土産物を万引きする場面の緊張感。本作でのスコリモフスキのアクション/サスペンス演出は全くもって見事だ。繰り返されるディスコミュニケーションと壁の破壊。素晴らしいラストカットまで一気に魅せてくれる。[投票]
★3トワイライトQ 迷宮物件 FILE538(1987/日)押井監督らしい作品だが、尺が短すぎてテーマを語り切れていない印象がある。[投票]
★2呪怨 終わりの始まり(2014/日)1ミリも怖くないし何も面白くない。全然ダメじゃん、やっぱこの監督で観られる出来なのは『感染』だけだな。佐々木希は可愛い、が、役者としての力量はトリンドル玲奈の方が上に思われる。[投票]
★3絶叫学級(2013/日)冒頭が中島哲也の『告白』チックで一瞬にして興味が消失し、舐めきった態度で観ていたのだが、さすがに芦沢明子、夜間の校舎や体育館の画面造型は中々見応えアリ。出てくる女の子は皆可愛く、しかもサービスシーンもあり、まあ最低限の仕事はしていると言える。個人的に期待していたのは血みどろの美少女スプラッターなので、それに関しては当てが外れたが、終盤のような捩れた感覚を出してくるとは思わなくてちょっと驚き。[投票]
★4昼顔(2017/日)最初に斎藤工上戸彩が会話をする場面。川面の斉藤に声をかけるのかと思いきや、徐に石を拾い始める上戸。石を投げるんだなと予想するがそれも取りやめ、こちらへ振り向くまで待ち続ける。あくまでも視線に拘る西谷弘の真骨頂。 [review][投票(1)]
★4呪怨 ザ・ファイナル(2015/日)元々古典ホラーが「禁じ手」としてきた決まり事に対する反抗の産物として生まれてきた本シリーズが、最後にこういった形で古典的な怪異の見せ方に収斂したのは感慨深い。怪異が姿を現す終盤はいまいちだが、影やオフスクリーンを駆使した節度のある見せ方に好感を抱く。何故か知らんが今回は「音」の恐怖描写に拘っている。3.5[投票]
★213日の金曜日 完結編(1984/米)このシリーズは4作目から出来が一気に落ちる。あっさりとした粘り気のない殺人の羅列、サスペンス不在のつまらなさ。3作目のスティーブ・マイナーの演出がいかに優れていたか、見比べて勉強しよう。[投票]
★4ジェーン・ドウの解剖(2016/英)現代ホラーにおいて、ちゃんとフィクスで撮る落ち着いた佇まいがまず貴重であり、なおかつ古典的な怪奇演出の数々が好ましい。何より、廊下の奥からこちら側に向かって”奴”がゆっくり歩いてくるショットの持続、その照明の明滅、姿が見えそうで見えない素晴らしさ。黒沢清には最早撮れなくなってしまった画があるという一点だけでも本作を支持する。[投票(2)]
★4真夜中の刑事 PYTHON357(1976/仏)多少雑な繋ぎに思えるが、行動で語りをけん引していく力強さが最後まで持続する。時計、洗濯機の回転、ペンダントなど「円」の主題が最初から最後まで展開されるのも見事。このイヴ・モンタンの苦闘ぶりは胸を打つ。[投票]
★4ピートと秘密の友達(2016/米)いつからか減少していった、老人が知恵者であるタイプのハリウッド映画(しかもそれがレッドフォードだ!)が再び作られて嬉しい。当たり前のようにドラゴンを登場させ、当たり前のように老人と子供が活躍する、その簡潔さが好ましい。古典的な物語の力を信じている姿勢に泣く。 [review][投票]
★3スタンダール・シンドローム(1996/伊)何が何だか全然わからんもののロトゥンノの撮影とモリコーネの傑作テーマでやたら格調高く見えてかっこいい90年代アルジェントの珍作。これ以降、下降線を辿っていく(『スリープレス』は無視できないが)この監督のある意味絶頂か。[投票]
★4XX 美しき狩人(1994/日)こんなVシネマで小沼勝石井隆よりも鮮烈な映画を撮ってしまっている。アクションも素晴らしいが何気ない会話にしても凝った切り返しを途中で挿んだりなどして緊張感を持続させる。このスタッフ陣の顔ぶれで期待させる以上の出来映え。[投票]