[コメント] ゴーストライター(2011/仏=独=英)
終始悪天候の空、名前を一度も呼ばれることのない主人公。冒頭から無駄のない語り口で圧倒する、かつてのヒッチコックをも想起させる良質のサスペンス映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「ゴーストライター」のタイトルにかけたのか、まるで幽霊であってもおかしくないような撮られ方をしているユアン・マクレガーを筆頭に、人物が何らかの形で「ゴースト」として描かれているのが面白い。キム・キャトラルはピアース・ブロスナンに寄り添い続け、マクレガーとオリビア・ウィリアムズの散歩シーンでは護衛が2人の背後に亡霊のように佇む。
いやあしかし「群衆の中でメモが回される」これには参った。ただそれだけのことなのにクライマックスとして成立する、その見事さよ!個人的には紙切れ舞うラストカット(これも素晴らしいが)よりもこちらの方を買う。ブレッソン級の名ショットだ。
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