[コメント] マリアンヌ(2016/米)
『パブリック・エネミーズ』とは対照的にここでのコティヤールは秘密の合言葉を発する役目を担う。古典的な演出に最新の技術を組み合わせてどんなことが出来るか、というゼメキスが繰り返してきた試みで一番の成功作か。
男の視点で運命の女がカメラに振り向くのを撮っている。酒場の椅子は上下逆さま。ここはこうしてほしい、というところがちゃんとそうなる快感。
鏡、室内/室外、窃視の視点が真実かウソかという感覚を増幅させているのもいい。エンジンがかかるかかからないかのサスペンスを、コティヤールの車内からの視点のみで描写する。カーセックスシーンの旋回するカメラ。ヒッチコック的な稚気もあるサービス精神。
地上から見た夜間の空襲シーンも新鮮な造型でいい。
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