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赤い戦車さんの人気コメント: 更新順(22/29)

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★3鍵泥棒のメソッド(2012/日)脚本段階で既に面白かったことがそのまま映画になっている。それはそれで悪いことではない。が、パンチ力はどうしても弱くなる。同じことは同監督の過去作にも言えるが、ストーリーを構成する諸要素の有機的な関連が本作より緊密であったように思う。おーい粗茶, ガリガリ博士, けにろん[投票(3)]
★4トカレフ(1994/日)これは現代日本を舞台にした西部劇が成立するか、という試みだったのではないか。改めて観ると『ソナチネ』にも通じる面白さ。女性の扱いはちょっといただけないが。おーい粗茶[投票(1)]
★4顔(1999/日)この映画には参った。ありとあらゆる場面・カットに演出家の意図が根付いている。他のレビュアーの方が書いておられる通り、冒頭ミシンの足踏みからラストの「浮輪」まで恐ろしく完成度が高い。阪本順治のみならず笠松則通にとっても代表作になるだろう。DSCH[投票(1)]
★4おいしい生活(2000/米)夫婦漫才の面白さは流石だが、今作はスノッブ臭さがちと嫌味。次作『スコルピオンの恋まじない』と合わせてスクリューボール・コメディに傾倒していた時期か。序盤の浸水シーンにおける水の強烈な噴き出し具合が、作中で最も映画的な笑いだろう。けにろん[投票(1)]
★4トスカーナの贋作(2010/仏=伊=ベルギー)今のところ3作しか観ていないが、このキアロスタミという監督はオフ・スクリーンの演出が抜群に巧い。ただのドライブや散歩がどうしてこうも面白くなるのだろう。現実と虚構の境、ひいては現実と映画(それは時にスクリーンに模された窓であったりドアであったりする)の関係に言及するのも特徴として挙げられるか。セント[投票(1)]
★3ハート・ロッカー(2008/米)例えば汗や飲み物、もしくは水たまりといった、何らかの「液体」に触れることで彼ら爆弾処理班3人はどうにか生の領域に留まっている。やたら揺れたりズームするカメラは被写体との「距離」を訴えかけるためとも取れるが、全体の出来をみるにつけ私にはこの監督がそこまで計算していたとは思えない。disjunctive[投票(1)]
★3ディパーテッド(2006/米)オリジナルとの差はそのまま尺の長さとなって表れている。要は肉付けした部分があまり上手くいってないということ。ただし暴走しまくるニコルソンや眉間に皺を寄せ続けるディカプリオ、ひたすら間抜け面のデイモンはじめ役者陣の顔芸はどれも爆笑級で150分退屈することはない。けにろん[投票(1)]
★4桐島、部活やめるってよ(2012/日)本作の高校は視覚的記憶に加えて聴覚・嗅覚的記憶も呼び覚ます。具体的にいえば、放課後ブラバンの練習の音や運動部の掛け声が聞こえながら帰宅部が談笑してる風景は確かに「どこかで見た事がある」と、思わせるほどの力がある。けにろん[投票(1)]
★4アンドレイ・ルブリョフ(1967/露)タルコフスキー作品中最も視覚的活劇性に溢れた映画といえる。タタール人の襲撃や鐘作りにおける火炎、煙、水のスペクタクル。詩情豊かに舞う雪。あの青年のように、何かにひたむきに打ち込む人間の姿は美しい。3819695[投票(1)]
★4クレイジーズ(2010/米)数多いリメイクものの中でもタイトさが光る良作。スピーディーかつ容赦のない展開で飽きさせない。また、昼間のシーンに漂う終末感はロメロに迫るかと思わせるもので中々。ただ、終盤は安易なオチの付け方で失望。俳優ではジョー・アンダーソンが良い。 [review]わっこ[投票(1)]
★4ローラーガールズ・ダイアリー(2009/米)瑞々しさに溢れた佳作。ドリュー・バリモアは将来、監督として認知されているかもしれない。北野武の監督デビュー作でどなたか書いていたが、技巧的に巧くはなくとも観客への見せ方が良い。プールでのラヴシーンなど非常にセンスがある。次回作の成長ぶりが楽しみだ。わっこ[投票(1)]
★4私が、生きる肌(2011/スペイン)やはりこの監督は一筋縄ではいかない。今回も予想だにしない形で観客のモラルを揺さぶってくる。最初に女優を「美しい」と考えた時点で既に術中に嵌っているのだ。ただし、本作に関しては品のない演出も多く、十分面白いが傑作とまでは言い難し。わっこ, 緑雨[投票(2)]
★4スリーデイズ(2010/米)弓を限界ギリギリまで引き絞り一気に解き放つ。弓の動作を想起させる映画だ。前半は脱獄準備の細かな描写や各登場人物の感情の流れを丹念に積み重ねて描く必要があり、後半の逃亡劇では瞬発力・空間把握能力が問われることになる。監督の力量が如実に反映される。 [review]Orpheus, 3819695, おーい粗茶, けにろん[投票(4)]
★4メランコリア(2011/デンマーク=スウェーデン=仏=独)なんと狂おしい情念に満ちた映画か。トリアーは自らの思い描く世界を完膚なきまでに具現化してみせた。描かれていることへの好悪は別として、この完成度は認めざるをえない。ワーグナートリスタンとイゾルデ』前奏曲の執拗な反復は次第にトリアー版『ヴェニスに死す』とも呼べる圧倒的陶酔、ロマンティシズムへと至る。 [review]chokobo, MSRkb[投票(2)]
★4わたしを離さないで(2010/英=米)何度か門を開ける・抜けるなど「境界線」を越える演出がなされているので、「提供者」と「外部」を分けて描いているのは理解できる。が、それにしては関わり方が淡白で一抹の物足りなさを感じるのも事実。まるで世界にキャリー・マリガンガーフィールド(もしくはナイトレイ)の2人しか存在しないようなショットが多くあり、寂寥感をいや増す。けにろん, 3819695[投票(2)]
★5ファンタスティック Mr.FOX(2009/米=英)本年度ベスト級の痛快娯楽エンターテイメント。『ウォレスとグルミット』シリーズや絶頂期の宮崎駿作品にも匹敵する興奮。アクションにコメディにダンスとこの隙のなさはちょっと信じ難い。ストップモーションアニメの一つの到達点ではないか。 [review]わっこ, DSCH[投票(2)]
★4風花(2000/日)相米慎二の描く「道行き」。この落ち着きを「衰え」と捉える向きもあるだろうが、私は「洗練」と捉えたい。低評価なのはそれが徹底しておらず、過渡期的な印象を与えるからか。ダイヤモンドダストの中で小泉今日子がパントマイムする場面、あれがあるだけでもこの映画を肯定する。ナム太郎, ジェリー[投票(2)]
★4インランド・エンパイア(2006/米=ポーランド=仏)リンチはデジタルビデオの質感ととても相性が良い監督なのだろう。リンチ的アップにしてもフラッシュにしてもDVの殺伐とした映像によって酩酊感が増幅されている。次のシーンで、というか次のカットで何が起こるかサッパリ分からない、という緊張を2時間も味わわせてくれるのだから大したものだ。終盤の辻褄合わせがむしろ邪魔とさえ感じる程楽しめた。 [review]けにろん, DSCH[投票(2)]
★4ダークナイト ライジング(2012/米=英)詰め込み過ぎてダイジェスト版のような駆け足展開になってる印象は否めないし、マリオン・コティヤールや核の扱いだとか細かい部分で脚本に批判が集中することだろう。ただし、これを「映画」として観た場合なら、前作『ダークナイト』以上に力のある画面造型が至る所に配置されており、大いに楽しめること請け合い。160分退屈させないだけでも立派。 [review]代参の男[投票(1)]
★4イリュージョニスト(2010/英=仏)一見『ベルヴィル・ランデブー』の過激さからは後退したように見えるが、画面の深みや情報量は繊細さを極め、より凄味を増している。ただ、自分の嗜好から言えばこの映画はあまりに感傷的すぎる。英国が舞台だからか雨の場面が多いのもそれに拍車をかけている。 [review]ヒエロ, 3819695[投票(2)]