誰もが抱えるであろう恋愛＆仕事の悩みを「閉鎖病棟」というレンズを通してデフォルメし、さらっと炙り出す監督の力量に脱帽。この映画、分類上はコメディなのだろう。しかしそれなりに笑って楽しめるのは前半だけ。話が進むに連れ、主人公のみならず、外の人・中の人、みんなみんなの悲しみや苦しみが徐々に重苦しくのしかかってくる。でも嫌な感覚ではない。

内田有紀の好演が光っていたが、インパクトが強かったのは大竹しのぶ。演技じゃなく、素でやってるのかとすら思った。星4つ。