息子がアメリカの軍隊に入ると宣言した、としたら、私ならもう半狂乱になるだろうね。どう考えても相手は即戦力を求めている筈だし、入隊即戦地入りなのは火を見るより明らかだ。思いっ切り命に関わる事じゃないか。

なのに小泉今日子演じる母親のリアクションはやけに薄いんだよな、「ふーん」って感じで。「判を押してくれないなら然るべき機関に頼む」という息子に、「そんな事他人にお願いする事じゃない」なんて返答、なんかちょっと違う気がする。香川照之の反応の方がまだ真っ当のように私には思える。「俺はお前を幸せにする為に育ててきたんだ！！」と。

そんな父親に息子は、「じゃあ親父は何を守ってきたんだよ！」とエラソーに叫ぶがそこでひるんじゃダメじゃん、父ちゃんよ。「俺が仕事をする事がお前たちを守る事だ！」って答えなきゃ。まぁ、リストラ中な自分が引っかかって即答できなかったのかもしれないけどさ、でも必死に仕事を探しているのは事実なんだし。他の場面で次男に暴力振るったりするのはいただけないどね。

やっぱり私は、一事が万事リアクションの薄い母親がこの家族をバラバラにしている気がするの。違うかな。

嫌いな映画じゃなかったけど。