[コメント] 空気人形(2009/日)
持ってはいけない心で眺めた世界は、綺麗で汚くて、フワフワで重たくて、楽しくて辛い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ペ・ドゥナはこの役をする為に生まれてきたんじゃないのか、と思えるくらい素晴らしい。体には本当に空気が詰まっているみたいだ。下手に日本人女優を使わなかったのも、成功の原因と言えるだろう。意識したカタコト言葉を話されたら興醒めしてしまった所であろうが、覚えたての言葉を一生懸命駆使する彼女が、昨日までダッチワイフだったと言われたら納得してしまいそうなくらい、うまくハマっている。
彼女は何度も言う。「私は空気人形。からっぽな誰かの代用品」と。これ、私には少しだけ理解できる。別に誰かの代用品の立場でもなく、本気で好き合っている男と交わっている最中でも、「この男は、私の体を借りて、マスターベーションしているだけかも」といった感覚に襲われる事があるんだ。(くだらない告白をすみません)。この感覚が、私だけのものなのか、全ての女がそうなのかは分からないのだけれど。
誰もが皆、少しずつ心に抱えている孤独が胸に迫ってきて、号泣ではなく、ジワジワと涙が滲んだ。
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