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[コメント] 境界州にて(1910/米)

サスペンス、感情の機微、女性趣味。グリフィス色が濃厚なSO-SO作品
junojuna

 グリフィス得意の南北戦争ものである。こうした物語背景に、これまたグリフィス印となるサスペンス、少女を配置して、後のグリフィスドラマにつながる明確な構成がフェティッシュな触感をもって嗜むことができる安定した作品である。やはり生と死がドラマの起点となる戦争映画は、劇的なシチュエーションを手配して、そこに感情の機微が加わるとき、より一層の人間味が感じられ味わい深い。いよいよグリフィスの作家性が安定しそうな雰囲気を持つ作品である。それでもまだまだ多作期の1910年。どうなることやら。

(評価:★3)

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