コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 乱暴と待機(2010/日)

大袈裟に言うと、度肝を抜かれるほど面白い。『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』以上に笑えるし、テーマは普遍的で深いものだし誰にでも胸を張ってお薦めできる。ミニシアター系っぽく思われそうな所が勿体無い。
モロッコ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







本谷有希子原作の映画は『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』も好きだが、本作はこれを上回る出来だった。

美波も小池栄子も浅野忠信も山田孝之も全員最高に面白かった。 男女関係の複雑さが(やや極端ながらも)簡易に表現されているところに好感が持てたことと、 どの人物にも感情移入できるよう愛しい部分と憎らしい部分がそれぞれに設定されていたことが 良かった。

正しい女よりも正しくない女のほうが正解だったりする世の中の不条理とか理不尽とかが 呆れるほど澱みなく断言されきっていて清々しさを覚えた。 自分は正しい女か正しくない女か? または正しい女が好きか正しくない女が好きか? を考えながら 家路につくはず。

本谷有希子作品は好きだが、 雑誌などで連載されるエッセイが大嫌いなので彼女本人を評価していることになりそうで嫌だけど、 でもまあ結果的にそういうことになるのかなとやや悔しい気持ちを携えて…。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。