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[コメント] ドラゴン・タトゥーの女(2011/米=スウェーデン=英=独)

数年前に観たスウェーデン版ミレニアム3部作のほうが誠実だった。フィンチャー版は不誠実だった。
モロッコ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭はめちゃくちゃカッコイイ。

ただしカッコイイ映画/洗練された映画にしようと徹底しているためか 本来の物語の面白どころを面白く描けていなかった感。 特に最重要なのがリスベットという存在であるはずなのに、 今回のルーニー・マーラーによるとリスベットは"ちょっと内気で乱暴だけど本当はピュアで繊細で賢くて可愛い女の子"程度の描かれ方。スウェーデン版ではリスベットという役が最高に謎めいていて最高にクールでこれまでに観たことの無いバランスの最強のヒロインだった(そしてリスベット役のノオミ・ラパスがそれを体現しきっていた)。

はっきり言って物語そのものに飛び抜けた驚きなどはもともと無い。 しかしスウェーデン版のほうが無いはずのものを有るように魅せたし、有るものをより際立たせる努力をしたと思う。一方、今回は「スウェーデン版でやることはやってあるから、別の視点から全く新しくスタイリッシュ方向でやろうぜ☆」な感じが(知らないけど)ありすぎて、そのコンセプト重視な様子に萎えたのかもしれない。

(評価:★3)

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