[コメント] 告白(2010/日)
この映画を15歳未満の子どもたちに見せてもきっと認めない。それこそがこの映画が伝えようとした子供たちの闇の部分なのだから。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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恐らく2010年度、邦画ナンバーワンはこの映画だろう。 邦画と限定しなくてもいいかもしれない。
感情を爆発させるようなシーンも目立つが、決して幼稚な演出となっておらず、感情を押し殺した演技を見せる松たか子とのコントラストも見事。特に淡々と語られる冒頭シーンは圧巻。
みんなが心のどこかで思ってること、また、歳をとることによる考え方の変化について映像化し成功した作品。
少女を殺してしまった子供側の背景、特に自分を誰かに認めてもらいたい(この映画の場合は母親であり、クラスメイトであるが)感情に起因するということを鮮明に描き出した。ここまで鮮明に描き、また安易なヒューマニズムに逃げなかった映画も珍しい。 社会的問題点を共存させ、少年法に守られる子どもたちを"ある意味"敵とみなした大人目線の感覚は、これまでにないものだ。 子どもたちへの宣戦布告、とでもいうような作り手側の並々ならぬパワーが感じられる。
この映画を15歳未満の子どもたちに見せたらどうなるだろうか? 何か感じることはあっても、きっと認めることはないだろう。それこそがこの映画が伝えようとした子供たちの闇の部分なのだから。
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