（×）開構造的には『シックスセンス』だろうと思っていたら、まさにその通りの着地をして、ビックリですよ。こういう〆方をするなら、脚本・演出プランでもって、もう少し後半までネタを引っ張る努力をしてほしい。

（×）子供の演技の付け方が下手すぎる。表情の造形や間の取り方といったレベルは求めないから、せめてセリフに抑揚をつけてくれ。『冬の小鳥』でも観て、子供の演出の仕方を勉強した方がいいね。

（×）ちんこの話は好きにすればいいが、おばちゃんのファンシーセンスが本当に不快。きもちわりいんだよ。こういう幼児退行が「いくつになっても乙女心を失わないことなんだわ！」みたいな勘違いはホントいい加減に勘弁してほしい。年をとった人間の真価は、その年齢でこそ楽しめる人生の機微にどれだけ向かい合えるか、だと俺は思うけどね。

（×）キャラクター造形が凡庸。特に夏木マリにパンチ頭でくわえ煙草させてどうする。完全に『ピンポン』のおばばじゃねえか。工夫しなさい。

とかとか。一見「良いこと言ってる」風な作品だけに、細かいところへの無配慮さが妙に癪にさわる映画だった。