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[コメント] ウォンテッド(2008/米)

この銃撃戦は好きだ
Bunge

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







弾が曲がるというアイデア、これだけ見ればそう新鮮なものではないかもしれない。しかしこの映画だからこそ光る。

主人公のように歪み、曲がっている。遠回りは絶対的無駄とはかぎらない。非情や無機質の象徴たる拳銃は非ハードボイルド的世界観の作品で濫用した結果、不協和音を奏でることも少なくない。曲がる弾道は有機的な印象をくれる。遠心力のついた強烈な一撃を演出する。

戦う相手との確執は淡白めであるのが残念だ。父親は重要なキーワードであるだけに、もっと丹念に描いて欲しかった。修行シーンはやや長い。合間合間に父親を描いても良かったのではないだろうか。彼の死亡する場も、あの結果を演出するにあたり適切なステージとは言いがたい。迫力ありきの電車内で父と子の最後のやりとりが展開される形には納得できない。2時間超えの作品にしても良かった、それだけの潜在能力はあった。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ナム太郎[*] 3819695[*]

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