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DSCHさんのコメント: 投票数順

★4最後まで行く(2014/韓国)大山鳴動して鼠一匹の奥行きのなさが残念だが、コーエン嫡流的なノワールコメディとしては十分以上に面白い。即ち運命(プロット)に嗤われる主人公。あたふたと情けなくエネルギーを発散する人間のおかしさ。爆笑ポイント多数。 [review][投票(1)]
★4ドラッグ・ウォー 毒戦(2012/香港=中国)策謀も、捜査も、痛みや死ですらも、ひたすらに手続き的。無情緒による情緒というものがある。混迷が底無しに深まり、崩れかけても崖っぷちの爪先立ちで無表情を貫くスン・ホンレイから、却って無常感が立ち上がる。好演である。対してひたすらに濃ゆい顔面のルイス・クー。 [review][投票(1)]
★2マリグナント 狂暴な悪夢(2021/米)???「不安、緊張、恐怖、先の見えない展開で観客を宙吊りにし、解決への興味を持続させる。そして、物事には必ず裏表がある。サスペンスの基本だね。」ジェームズ・ワン「ほーん・・・」 [review][投票(1)]
★3ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(2021/米)一見さんお断りなのか知らないが、そのメンタルで何故そうなるのか分からないキャラの乱舞、百歩譲ってそういう物語としても使い捨て・卓袱台返しの濫用でエモーションが滅茶苦茶。その割に鼠少女の大見得が読めてしまう(感動的だが)等とにかく歪で、ウェットにしたいのかドライにしたいのかどっちやねん、と。しかし、だからこそジョン・シナの真っ直ぐな「信念」の狂気が屹立するとも。 [review][投票(1)]
★3渇き(2009/韓国)神だの背信だの地獄だの、勿体ぶったモチーフが下世話な「痴情のもつれ」とグロ、情念に蹴散らされていく可笑しさ。結局人間てそんなもんやん・・・で済ませていいのか分からない食えない映画。たまにコーエン兄弟がどこまでふざけてるのか分からないの撮るでしょう。あれに近い印象。 [review][投票(1)]
★4へレディタリー 継承(2018/米)トニ・コレットに●●したのは◯よりむしろシェリー・デュヴァルだろう・・・というお話はともかく、『シャイニング』(キューブリック版)等が正しく踏まえられた達成。演出面のオマージュも然りだが、家族という牢獄の中で、秘められた不信と憎悪が顕になることで事が粛々と運ばれる底意地の悪さも。 [review][投票(1)]
★4アフリカン・カンフー・ナチス(2020/独=日)すばらしい闇鍋映画。笑うべきかどうか少しだけ迷ったが、すぐ笑うことに決めた。人類の敵は悪意をもって嗤ってやらねばなるまい。公式サイトと東條役秋元義人氏のサイトも必見。 [review][投票(1)]
★4DAICONFILM版 帰ってきたウルトラマン(1983/日)風の谷のナウシカ』巨神兵が荒ぶるシーンでの庵野さんの関与を知った事を契機に、「庵野は爆発だ」「爆発が観られればモトが取れる」と真剣に考えているファンとして、期待に見合う爆発とカッティングが観られて嬉しい。しかしそれだけではなく、あのダサいジーンズでの飛び蹴りには不覚にも胸が熱くなってしまった。熱くなってしまったものはどうしようもない。[投票(1)]
★4ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019/米)ハングオーバー』フォロワーかと思ったらポストコーエン兄弟だった件。たちの悪い冗談のような人生。笑うべきなのか、嗤うべきなのか、悲しむべきなのか、再三さりげなく差し挟まれる十字架の作用もあって、複雑な感慨に放り込まれるが、コーエンより心根が優しい気がする。脚本がすごくいい。断じてただのバカ映画ではない。 [review][投票(1)]
★3ガンズ・アキンボ(2019/英=独=ニュージーランド)手垢な人間狩りモノだが、安全圏から視姦するクソリプ野郎がバーチャルからリアルに放り込まれて生を知るという、これも手垢っちゃ手垢だが割と好き。演出は典型的なゲーマー世代の代物で好悪分かれ、瞬殺されておかしくない状況を切り抜ける展開にヒネリが欲しいが、ラドクリフ君の痴態は笑ったし、何より無双殺人鬼サマラちゃんの三白眼マッドネスという背徳キュートと啖呵。フィクションにだけ許された倫理的特権。[投票(1)]
★3グッバイ・クルエル・ワールド(2022/日)GONIN』の縮小再生産。核のふたりの虚無、刹那感が表層的で、自分に酔った愚か者にしか見えない。参照されたと思しき(今や)古典からの引用も半端で、特に終幕の海の微妙さには首を傾げる(たけしさんいかがですか)。美意識ってものがありそうでない。『GONIN』には美意識があったのだ。あれが良かったのだ。 [review][投票(1)]
★2オールド(2021/米)容赦なく過ぎ去る圧縮された時の中でいかに赦すか赦されるか。恍惚と忘却の奇跡など心揺さぶられるシークエンスもあるのだが、そこはやっぱり掘り下げない(掘り下げられない)。強迫観念的にスリラーシーンとオチをつけて、過程の旨みをスルーする安定のシャマラン。ヴィッキートーマシンも魅力に欠けた撮り方で、ファンとしては嘆息するしかない。[投票(1)]
★2ザ・ウォード/監禁病棟(2010/米)残念ながら、清々しいまでにつまらない。カーペンターの精髄って、絶対に整合性とかオチとはかけ離れた、自分の脳ミソの知らないところを揺さぶられる感覚だと思うのだが、ここには何もない。ショック演出の陳腐に嘆息。ダンスシーンの禍々しさも、『インランド・エンパイア』の百倍希釈レベル。[投票(1)]
★5DUNE/デューン 砂の惑星(2021/米)文字通り血を吐く異文化交流。五感で飛び込み命を賭ける全霊のコミュニケーション。これはヴィルヌーヴらしい「境界線」上のドラマの徹底。無類の「巨きさ」と細部の意匠、「豊穣な緩慢さ」にも磨きがかかり、もはや新古典の趣。ド直球で好み。嫌いな人がいるのも相変わらず頷けるが。 [review][投票(1)]
★4モンキー・ビジネス(1952/米)ホークス初見。突然跳んだり跳ねたりのジンジャーらの痙攣的な突拍子もないアクションが楽しい。コップ芸の動きを見るに体幹バッキバキだろう。グラントの余裕(でも真面目にやってる)、暴走シーンのスピード感も含めて他愛ないように見せかけて紛れもなくプロにしか出来ない高度なおふざけ。フェイスペイントに瓶底眼鏡のグラントが愛おしいです。モンローはモノクロの方がかわいく見えますね。[投票(1)]
★4茶目子の一日(1931/日)シュール。人が物や生活を支配しているつもりになっているのは大きな思い違いではないか、という気持ちの悪い気付きがある。物と生活が人を支配するのだ。(服を着るのではなく着られるシーンで安部公房の『』を想起した)作り手がその気なのかわからない脳天気がまた異様で、自由意志が蹂躙されてるようにも見える結構なホラーフィルム。(寒山さんのレビューで興味を持ち、調べたところ、YouTubeで視聴出来ました)[投票(1)]
★3トマホーク ガンマンvs食人族(2015/米)ブルータル・ジャスティス』から逆走して観た。穴居人はネイティヴ・アメリカンとは峻別して提示されるが、「白塗りの黒人が白人を駆逐する」という『ブルータル〜』のモチーフを踏まえると、やはりここでも登場する黒い肌を白く塗った未開のモンスターのイメージには監督の強迫観念的なものがあるのかなと思う。 [review][投票(1)]
★4Mr.ノーバディ(2021/米)要するに回春ネタだというのが可笑しい(アツくなってきた!)。全編にわたり冗談、シャレが貫かれており、何度も観たくなる画も多い。殺戮をギャグにしようと思っても、凄惨な影を払拭するのは結構難しいもので、これがちゃんと出来るのは絶対偉いと思う。Don’t stop me now.Cause I’m havin’ a good time, havin’ a good time ! [review][投票(1)]
★4タクシー運転手 約束は海を越えて(2017/韓国)「息子」の言によればいくつかの事実は異なり、描写の公平性はバランスを欠く。終盤の暴走でもいったん「うーん」と腕組みをしてしまったし、虐殺描写時のスローも好ましい演出には思えない。だが、作品の全体を見渡せば些細なことのように思える。それぐらい、目で見て伝えることの困難さ、崇高さや、小さな力のバトンを繋いでいくことに寄せる思いの強さを娯楽で伝えようとする気概に打たれた。いい映画だと思いました。 [review][投票(1)]
★4初恋(2019/日)死んだつもりで生きるより、生きるために生きる方が難しい。怖いだろ、でもそれが生なんだぜ。走り抜けろ!・・・って何マジになってるの三池さん、という驚きと喜び。少なくとも私には若干照れの入っただけのマジ映画。 [review][投票(1)]