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[コメント] ジェーン・ドウの解剖(2016/英)

目を開けた死者と目を合わせると、何も見ていないはずの目が、何もかもを見通し、自分も何かを見透かされているようで怖い。「死体というモノ」と「ヒト」を分かつものが何か、生きている自分とは何かという命題にも否応なしに向き合わされる(私も簡単にモノに変換されるのではないかという恐怖。裏腹にモノとして扱う手つき)。大変おそろしい密室であるが、この感想は半ば私の勘違いである。たぶん。
DSCH

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ネタバレが始まると普通のホラーになるのだが、こうしないと(詳しい内容は忘れたが)『死者の奢り』とか『イノセンス』みたいな話になっちゃうのだろうから、まあよいのでしょう。

解剖という好奇に満ちたプロセスの積み重ねが一種のリズムを生み、不可逆的なヤバい雰囲気が否応なしに高まる(『海と毒薬』を想起)。これをオカルトホラーと混ぜるのは発明であり、流用不可能な個性として評価してよいのではないでしょうか。

全編、マニュアル以上の演出をしようとする意図はしっかり伝わってくるレベルで、「こんなもんでいいんじゃねえか」的な手抜きは全然ない。個人的には地下空間の位置関係の描写が丁寧なのが好感。爆発力こそないが好篇と言ってよいと思う。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)濡れ鼠 けにろん[*]

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