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DSCHさんのお気に入りコメント(2/144)

ミークス・カットオフ(2010/米)★5 地の果てまで続くような砂礫と灌木の乾いた風景。それが1週間、2週間と続き、あるいはもう何年も経ったのかもしれず、永遠と無限を想起させずにはいない反復の終わりに何があるのか(楽園?神?世界の終わり?)、募りゆく疑念も不安もそのまま、唐突に暗幕が下りる。実際は90分付き合っただけなのに、まるで神隠しにあったような意識の晦冥。このようにして我々はある日自分の死に不意打ちされるのかと (袋のうさぎ)[投票(4)]
ガンパウダー・ミルクシェイク(2021/仏=独=米)★3 女権に下駄を履かせる便利図書館と非武装ダイナーは集団的母性で子どもたちを拘引する。3世代に渡る犯罪者の再生産は孤立する父権による相対化を一蹴して児相案件の範疇を越えていく (disjunctive)[投票(2)]
哀れなるものたち(2023/英)★5 ヴィクトリア朝男性をぶった斬っているようなふりして現代の男性をぶった斬りつつ、返す刀で現代女性に「君らは今どうよ」と問いかける(妻談)一筋縄ではいかない物語。ランティモスお得意の不穏な空気に満ち満ちた、いやな話。でも好き。(レビューでは原作についての大ネタバレあり。ご注意を) [review] (月魚)[投票(1)]
ブリキの太鼓(1979/独=仏=ポーランド=ユーゴスラビア)★4 時代と人生に対する嘔吐感が満載! (カズ山さん)[投票(6)]
ブリキの太鼓(1979/独=仏=ポーランド=ユーゴスラビア)★4 自ら成長を止めた割に傍観するだけのオスカルは或る意味歯痒く、歴史に翻弄される欧州地方小国家のメタファーだとしたら、この爛れた性関係ばかりを追った展開はかなりに悪意に充ちて自虐的。外連に充ちたナチスの集会と鰻採りも展開に寄与する訳でもない。 (けにろん)[投票(1)]
ブリキの太鼓(1979/独=仏=ポーランド=ユーゴスラビア)★4 数十年に及ぶ一家の小史物語であるにもかかわらず2時間数十分の間、移ろうのは物理的な歴史時間だけで終始家族としての物語は停滞し続けるということで、主題への映画的アプローチを成功させているアンバランスな魅力にあふれた不思議な映画。 (ぽんしゅう)[投票(1)]
ブリキの太鼓(1979/独=仏=ポーランド=ユーゴスラビア)★3 大人の世界は醜悪である。しかし子どもで居続けることもまた醜悪である。 [review] (はしぼそがらす)[投票(4)]
ドッペルゲンガー(2003/日)★3 ダウン攻撃多め。 (黒魔羅)[投票(1)]
哀れなるものたち(2023/英)★4 18禁哲学映画。 [review] (ペペロンチーノ)[投票(1)]
女王陛下のお気に入り(2018/アイルランド=英=米)★5 主君の寵を競う美女たち。その主君もまた女性な所が少し異色。 [review] (イライザー7)[投票(5)]
女王陛下のお気に入り(2018/アイルランド=英=米)★4 時代劇を共時的に語る矛盾がエマ・ストーンのIQから文化的背景を脱落させることで、政治の裏付けを欠いた野望が目論見を果たした際、何もやることがなくなるという寓話を達成している。 [review] (disjunctive)[投票(2)]
アンブレイカブル(2000/米)★3 監督と文化背景を共有できなかった人は、監督の話芸を楽しもう。 [review] (おーい粗茶)[投票(6)]
アンブレイカブル(2000/米)★4 片想いのラブレター。 [review] (アブサン)[投票(4)]
アンブレイカブル(2000/米)★4シックス・センス』同様の孤独な魂の対峙と相克。超絶美技だった前作を完全に裏切るズッコケ展開なのだが、無駄にパワーアップした冒頭シークェンスを筆頭に何でもかんでも痛ましいまでの哀しみに満ち溢れさせている。怖いもんなしのこの強引さは好みだ。 (けにろん)[投票(2)]
アンブレイカブル(2000/米)★3 テーマやオチのくだらなさなんて最早眼中になく、片や不死身の男、此方生まれる前から骨折していた男、その対比が面白いじゃん、というモチーフだけで100分の尺の映画をケレン味たっぷりに撮ってしまう野心に感動する。 [review] (緑雨)[投票(3)]
アンブレイカブル(2000/米)★4 馬鹿話を過剰な緊張感と格調高い画面で大真面目に語る、というシャマランの方法論が誰の目にも明らかになった作だが、わざわざエドゥアルド・セラまで招いてくるのだからその「格調高い画面」へのこだわりは並ではない。「列車」「階段」「自動車」「駅」等の装置活用はヒッチコックの子供たる自覚の表明だろう。 [review] (3819695)[投票(7)]
ロブスター(2015/アイルランド=英=ギリシャ=仏=オランダ=米)★4 社会の、いや、人間の不条理を考えさせられるシュールな作品。このちょっとグロくてヘンな作品が好きな自分が好きだったりして。可笑しくて切なくて、もう一回見たい。 [review] (jollyjoker)[投票(2)]
ロブスター(2015/アイルランド=英=ギリシャ=仏=オランダ=米)★3 独特な、ユーモラスのある画づくりは見ていてそこそこ楽しい。本作は、様々な立場の人が、様々な立場に対して持っているような、固定観念、先入観みたいなものを笑っているのかなと思う。 [review] (シーチキン)[投票(2)]
ロブスター(2015/アイルランド=英=ギリシャ=仏=オランダ=米)★4 黙って管理される側(独身者たち)の無抵抗が滑稽で不気味なのだが、現実社会で暗黙の圧力に耐えている人々もこう見えるのかもしれない。そして、それは自分なのかもしれない。だから随所に仕掛けられた「笑い」を、素直に笑ってしまうと気まずい気がするのだろう。 (ぽんしゅう)[投票(2)]
聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017/英=アイルランド)★3 エピソード間に解説的な因果を含ませず、自由な解釈を進んで受け入れる構造。この多義的なアイコンを巡って様々な解釈遊びが飛び交うことを期待する。私的には、米国エスタブリッシュメントに対する、下流白人からのルサンチマンの図象化と見た。体幹を腐らせた大国がいつか足萎えになる日をこの映画は暗示する。 (ジェリー)[投票(1)]