[コメント] ノマドランド(2020/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
映画を見てて、まるで映画の中で自分が生きている感じになりました。
ファーン(フランシス・マクドーナンド)は、完全に私です。
完全に僕です。
ひとりが好きです。
ひとりの時間が大好きです。
ひとりで起きます。
ひとりで食べます。
ひとりで出かけます。
ひとりで働きます。
ひとりで考えます。
ひとりで笑います。
ひとりで怒ります。
ひとりで帰ります。
ひとりで見ます。
ひとりで読みます。
ひとりで寝ます。
どこでもひとりです。
いつでもひとりです。
いつもひとりです。
あらゆるすべて、この世のすべてのものを、ひとりで味わいたいのです。
たったひとりで味わいたいのです。
いつのころからか、友達は、ひとりもいなくなった。まさに「誰もいなくなった」です。
自分で望んでそうなったのです。
「孤立」でも「孤独」でもないのです。
「ひとり」がいいのです。
だから、ファーンは私です。僕です。
映画の中で、大好きなシーンがあります。キャンプ場でみんなが集まって話している。そばを通るファーン。みんなが「ファーン、ちょっと寄っておいでよ」と言います。 ファーンは「今はいいの。散歩したいの」と返します。そう、ひとりで散歩を味わいたいのです。
この映画、大好きです。
でも、ちょっと違うところもあるかな。僕は、どうやら根っから「ひとり」が好きなのだけど、ファーンは夫の死からそうなったところもあるようだ。 また、みんなで談笑しているときに、それをぶち壊すような自己主張は絶対にしないな。「その意見に賛同できない」って絶対に言わないな。僕ならただ笑ってたと思う。残念なシーンだった。
全編を通して流れるルドヴィコ・エイナウディの音楽。これは絶品でした。映画を見てから、毎日、いや、毎時間聞いています。
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