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寒山拾得さんのコメント: 更新順

★3イタリア麦の帽子(1927/仏)狼狽えブルジョアのパニック喜劇。路地裏を描く30年代の好調クレールの、これはまだエチュードだろう。 [review][投票]
★3ひと夏の体験 青い珊瑚礁(1981/日)藤枝静男「欣求浄土」が想起させられる素敵な倒錯世界。五角関係とは記録的。 [review][投票]
★3類猿人ターザン(1932/米)淀長さん曰く「おばさんが男の裸を悦ぶ映画」。湖畔のほとりでのターザンとジェーンの戯れでもってエデンの昔が回顧されるのだろう。 [review][投票]
★3メキシコ万歳(1931/露)メキシコの天上的生活がテンション高く語られ、ブニュエルのメキシコとえらく違うものだと思わせられる。何にせよ未完成作品で残念。 [review][投票]
★3アジアの嵐(1929/露)ワールドミュージックと寺山好みのお面のダンスによる仏教描写は腰を据えたドキュメントになっており貴重だろう。ここが最大の見処と思われる。 [review][投票]
★2死の谷(1949/米)型にはまった西部劇で退屈至極。ドロシー・マローンの途中退場に失望、後は機関車の美術が面白いぐらい。何ですかこれ。傑作『ハイ・シェラ』と似て非なる凡作。[投票]
★2エマニエル夫人(1974/仏)「飛ぶのが怖い」(73)の時代の性解放で、女性向けにソフトに撮ること自体に意味があったのだろう。カンボジアの風俗描写がひどい。『ディア・ハンター』というより『世界残酷物語』だ。[投票]
★23月のライオン 前編(2017/日)生き残るには対戦相手を敗者にしなければならない酷薄な世界、という魅力的な主題が垣間見えたような気がするのだがすぐになくなり、あとは劇映画というより歌舞伎の顔見世 [review][投票(1)]
★13月のライオン 後編(2017/日)世の中にはひどい連中がいるから上流市民だけ団結して脱出しようという映画。こういうのは当世風なんだろう。 [review][投票]
★1敵機空襲(1943/日)防空演習の啓発プロパガンダ映画。本作を観て防空思想に共鳴して、本当の空襲の現場で頑張り亡くなった方もいただろうと思うといたたまれない(防空法は避難を禁じていた)。制作者は万死に値する。 [review][投票]
★5女と男のいる舗道(1962/仏)ジャンヌ・ダルクと娼婦の先鋭的な対照。『裁かるるジャンヌ』の「死が救済」に向けたB級映画の描く運命は余りにも儚い。 [review][投票]
★5落葉樹(1986/日)新藤は小林桂樹を底なしの悔恨と感傷にどっぷり浸してみせる。「菊と刀」も「甘えの構造」も熟知しているだろうに。彼にとって批評の手前で立ち止まるのが劇作なのだった。全てを完結させるラストの一言の破壊力。 [review][投票]
★5米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー(2017/日)本作が支持されたのは政治家を積極的に称揚する内容に対してだろう。それは主権者教育も政治参加手法もなおざりにされてきた本邦の悲鳴に外なるまい。 [review][投票]
★4花つみ日記(1939/日)新しい土地と珍しい仕事、新しい友達との出会いと別れ。吉屋信子らしい少女小説の世界で、大林宜彦は多くを引き継いでいるだろう。しばしばシュールな撮影も大林の先駆を思わせる。 [review][投票]
★4コタンの口笛(1959/日)企画自体が優れているのであり、教育映画として観るべき作品。何より美術が素晴らしい。ナルセはたくさんの橋梁をフィルムに収めたが、本作は最高傑作と思われる。 [review][投票(1)]
★4続サザエさん(1957/日)2作目につき驚愕はしないが相変わらずもの凄い江利チエミ。引き続きブラック寄りの小ネタ満載で愉しめる。サザエさんの母校はヒラメ女学校。 [review][投票]
★4下女(1960/韓国)余りにも本格的な撮影美術に余りにもトンデモ展開の昼メロ。ど派手な音楽がとてもいい。 [review][投票]
★4玄海灘は知っている(1961/韓国)アチャコが鶏の真似させられる『二等兵物語』の系譜だがさらに惨たらしく、軍隊と被差別者という主題は「神聖喜劇」をも想起すべきだろう。実話とのこと。 [review][投票]
★4キャット・ピープル(1942/米)全ては潔癖症のシモーヌ・シモンの幻覚かも知れないというニュアンスが素晴らしい。黒豹が好演。 [review][投票(2)]
★3雨(1932/米)ハリウッド名作にたまにある過分に舞台調な作品のひとつ。心理説明無視の即物的で唐突な転換をどう取るかで感想は変わってくるだろう。 [review][投票]