寒山拾得さんのコメント: 更新順
京城(1940/日) | 日本語の看板が溢れ競馬場まである日本人街、水路で洗濯する低い屋根瓦並ぶ朝鮮人街。清水は均等かつ冷徹にソウルを描写する。第一級映像資料だろう。朝から夜までの構成はルットマン『伯林』の影響だろうか。 [review] | [投票] | |
ハイ・シェラ(1941/米) | そしてアイダ・ルピノの泪だけが残った。しみじみ秀作。 [review] | [投票(3)] | |
空と風と星の詩人 〜尹東柱の生涯〜(2015/韓国) | 話も主演の造形もメロウに過ぎ、尹東柱入門として芳しいのか疑問。一方、宋夢奎の抗日(光復軍)運動は興味深く、むしろこちらに密着してほしかった。 [review] | [投票] | |
三十三間堂通し矢物語(1945/日) | 講談ものにナルセらしい屈託が持ち込まれ、撃ちてし止まぬじゃなくていいのだろうか、複雑な後味がある。 [review] | [投票(1)] | |
乙女ごころ三人姉妹(1935/日) | 三味線流しの受ける数々の不条理な仕打ち。これは当時の現代劇なのだ。戦前映画のリアリズムは殺伐としている。 [review] | [投票] | |
成瀬巳喜男 記憶の現場(2005/日) | 印象的なのは石井輝男の師匠愛で、そのニュアンスが映像で残されたのに意義があるだろう。今村に対決姿勢を示されたオヅとえらい違いであり、その理由は奈辺にあったのか。 [review] | [投票(2)] | |
その人は遠く(1963/日) | 美点は姫田キャメラ。全てのカットがブロマイド級な芦川いづみの顔をあえて映さない風呂場の窓越しの指切りが箆棒に美しい。 [review] | [投票] | |
団地七つの大罪(1964/日) | 温い喜劇だが豪華俳優による夫婦生活噺の連発はロマンポルノに先行しており想定以上に派手ですごい。八千草薫にまでヨロメかれると目が点になる。 [review] | [投票] | |
大根と人参(1965/日) | 本作の桑野みゆきは抜群に美しく、まるで母親の桑野通子がこの「小津安二郎記念映画」参加のために降りてきたかのようだ。三上真一郎をしみじみ追悼。 [review] | [投票] | |
幽霊西へ行く(1935/英) | 男女ふたりの馴れ初めを描かせればクレールは史上屈指と思う。意外に純情というタッチがいい。『ル・ミリオン』を思い出した。本作もお気楽かつ粋なラブコメにまとめて好感度大。 [review] | [投票] | |
コンクリート・ジャングル(1960/英) | 何故か絶対観なくてはならないような気がして立ち見までして観たのだが、帰りの電車でそうだタイトルは「刑事くん」の主題歌のフレーズだと気づいて唖然とした。実にどうでもいい動機だった。 [review] | [投票] | |
殺人狂時代(1967/日) | ギャグの数珠繋ぎが終盤まで衰えず一気に駆け抜ける。コメディで重要なのはネタの物量であると実例で示してさすが。 [review] | [投票] | |
青春を返せ(1963/日) | よく考えれば余りにもド派手な収束に向けてテンション急上昇するトンデモ映画スレスレ作なのだが、違和感がないのは生真面目な描写の真摯な積み重ねがあるからだろう。裁判とは頭を下げて回ることなんだ。 [review] | [投票] | |
きみの鳥はうたえる(2018/日) | なぜ脱がないのだ。この映画で脱がないのは風呂屋で脱衣しないに等しい。おっ母さんなら脱いでいたよ。 [review] | [投票] | |
鶏はふたたび鳴く(1954/日) | 『煙突』系列の複雑なコメディ。今回は採掘塔が聳え立ち、停滞の時間が延々と続く。 [review] | [投票] | |
大学の山賊たち(1960/日) | 掴みはいつもに増して面白く越路吹雪のボケが破天荒でいいんだけど、後半は当たり前になってしまった。スキー場の格闘は画にし辛かろう、喜八乱闘劇中、下の部類。 | [投票] | |
かあちゃん(2001/日) | 老いらくの岸惠子の続『約束』ではないのか。『鍵』や『ぼんち』の崑=夏十が平凡な感動篇など物す訳はなかった。 [review] | [投票] | |
雨あがる(1999/日) | 序盤の貧乏人天国、ああこのようなクロサワ流のベタを拝むのもこれが最後かと感慨を覚えざるを得ない。 [review] | [投票(1)] | |
街のあかり(2006/フィンランド=独=仏) | 次第に美男美女になる主人公は宮崎駿と真逆を志向しており、その分興趣が削がれたという印象拭い難い。 [review] | [投票] | |
過去のない男(2002/フィンランド=独=仏) | コンテナに住まう序盤の貧乏話の細部が愉しく、洗濯機のローラー式脱水機能が懐かしい。救世軍の描写もまた興味深い。彼の地ではラッパは吹かないのだろうか。 [review] | [投票] |