コメンテータ
ランキング
HELP

寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★5二十四の瞳(1954/日)戦後版『陸軍』、創作童謡映画、贈与の映画、悪役の映画、ロングショットの傑作。 [review][投票(6)]
★5帰ってきたヒトラー(2015/独)ヒトラーを「魅力的」な人物と示して強烈。喜悦し寄ってくる庶民を捉えたセミドキュメンタリーに眩暈を覚える。パンフは読むべし。 [review][投票(6)]
★5人魚伝説(1984/日)優れた細部が映画を駆動させ続け、その度に映画が再発見されている。 [review][投票(6)]
★4テルマ&ルイーズ(1991/米)フェミニズムによるニューシネマ再考。ベタな撮影とベタな音楽が作品世界と妙にマッチしていて愉快。上等に撮るばかりが映画ではない。再認識させられた。 [review][投票(6)]
★4復活の日(1980/日)驚くべきことに小松左京という天才は、このコロナ禍でも、アメリカがいかにもアメリカらしい強迫観念から、ウィルスを敵対する大国の生物兵器と間違えるだろうと正確に予見しているのだった。 [review][投票(5)]
★3ジョーカー(2019/米)不幸自慢は嫌いではないのだが本作の不幸は平凡、強度不足である。 [review][投票(5)]
★4浮雲(1955/日)映画は近松だが小説はモーリアック。小説のほうが断然優れている(含原作のネタバレ)。 [review][投票(5)]
★4野いちご(1957/スウェーデン)私が映画を観始めた頃、本作はオールタイムベストの定評があったものだった。現在は『めまい』などにその座を奪われている。個人的には当時の見識のほうが大人、いまは映画が過度に細分化、趣味化していると感じる。 [review][投票(5)]
★3まあだだよ(1993/日)本作で面白いのはもっぱら撮影美術。ボロ屋の四季をサイレント風に並べた件が最高で、小開けにした扉から村松達雄香川京子が上下に並んで屋外の雪を眺めるショットがとりわけ美しい。 [review][投票(5)]
★4ハウルの動く城(2004/日)作画に統一はなく話は脈絡気にせずやりたい放題。作者の好きにやっているぜという狂気寸前のほくそ笑みが伝わってくる。 [review][投票(5)]
★4ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書(2018/米)あそこで国防長官との関係を断てない社主を持つ新聞社が右傾化する訳ね。実に判りやすくも有りがち。 [review][投票(5)]
★4焼肉ドラゴン(2018/日)散水栓から脚に水掛ける画も見事な真木よう子の傑作、片腕で大八車引っ張るキム・サンホの傑作。 [review][投票(5)]
★5フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017/米)ポップな意匠の数々は明らかにゴダールの影響下にあり、ウィンドウにナプキン叩きつけるブリア・ビネイトの不敵さもまたアンナ・カリーナの発展形。加える小娘の投入に確固たるオリジナリティがある。 [review][投票(5)]
★4流れる(1956/日)ナルセ映画のひとつの極北だが、代表作だとは思わない。渋すぎる。 [review][投票(5)]
★5乱れ雲(1967/日)司葉子の目力、眼差しの地獄、構図のせめぎ合い、森光子の奔放、加害者理解の理想、踏切のシグナル、南部牛追唄、ラホール、タケミツのニーノ・ロータ。 [review][投票(5)]
★5新学期 操行ゼロ(1933/仏)天へ飛翔する軽みの希求。チャップリンのように羽毛のように、屋根で踊る生徒のように。 [review][投票(5)]
★5希望のかなた(2017/フィンランド)あっけらかんとしたご都合主義は極点にまで彫琢され、寓話の外部にある現実の過酷さが行間から浮き彫りにされる。カウリスマキの物語話法の一大成果。 [review][投票(5)]
★5初恋のきた道(2000/中国)頑迷な老人はいったい何故にして頑迷なのかという市井の永遠の謎に、アイドル映画という奇矯な方法でもってひとつの説得的な解を提出した傑作 [review][投票(5)]
★4幼な子われらに生まれ(2017/日)連れ子は現民法でも(遺言に依らなければ)相続権は発生しない。南沙良は法の根底に流れる不平等を感知したはずだ。 [review][投票(5)]
★5驟雨(1956/日)イジワル婆あちゃん水木洋子とヤルセナキオの絶妙な相性が産んだ傑作。紙風船は落下することなく浮遊し続け、ふたりの勝負は永遠に続くだろう。 [review][投票(5)]