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[コメント] 零戦黒雲一家(1962/日)

まるで面白くないコメディで、舛田利雄にコメディセンスは全くないとよく判る。ギャグ協力永六輔とあるが、ギャグなんかどこにあったのか不明。オモロイ顔の俳優が並んでいるだけではないか。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







員数外のアウトロー軍団が取り残された島へ赴任させられるアウトローの裕次郎。喜八路線のパクリなのはいいとして、こういうのは大抵、後半が平凡でも前半のコメディが見処なのだが、前半から退屈で息切れしていて、もうどうしようもない。この監督にコメディ撮らせる企画自体が間違いだったのだろう。気ままな服装はコメディだから別にいいんだろうが、長髪にポロシャツの裕次郎はその筋からクレームがつかなかったのかと疑われる。

中盤、裕次郎ら不在のときに米機に襲われる件の空襲はよく撮れているのだが、裕次郎らが知らずに笑っている繋ぎはおかしかろう。そしてこの絨毯爆撃も、二度三度繰り返されると見ている方は厭きてしまう。飛行機の戦闘では、まるでゲームのように敵機が腹を見せ続けて後はボタンを押すだけになるのがお手軽過ぎる描写。

渡辺美佐子は慰安婦になって難破して島に流され二谷英明に再会。ふたりと浜田が絡む際の夕陽がやたらきれいで、本作の見処。続いて裕次郎の、慰安婦をした渡辺に死んでゆく奴等にくれてやったと思えばいいと慰めるのは実に微妙である。

冒頭から自衛隊指示を表明する指導官浜田光夫の自衛隊機初飛行指導、自分は太平洋戦争の真っ最中、南太平洋のまん真ん中で訓練されたと回想する。下を見下ろして「全く素晴らしい平和な国土、この美しさを永遠のものと護らなくてはいけない。あの人たちのために。戦争で亡くなった、数えきれない若い命のために」。彼が何を裕次郎に学んだのか、観終えてもさっぱり判らなかった。

正露丸のCMのラッパは食事ラッパと知ったのが収穫。「ぜろせんくろくもいっか」と呼ぶ。

(評価:★2)

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