[コメント] 君よ憤怒の河を渉れ(1976/日)
中野良子が馬に乗って現れるたびに、バカバカしくもロマンチックな大映調が炸裂する。おおらかな気持ちで愉しみたいオーケン好みのトンデモ作。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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熊も素敵だが、セスナの運転指導が特に気に入った。尾翼などをペコペコ動かす説明ショットが爆笑もの。フィルムの無駄だとカットしない、かのプロデューサーの恰幅のよさに惚れ惚れさせられる。
後期増村と本作との差異は紙一重。多分、主題への粘着力のなさと、中野の余りにもお座なりな造形にあると思う。一方、共有しているのはグロテスクな保守政治批判。昨今、こんなものつくる勇気はメジャーになかろう、というところで1点加点。しかし、こういうテーマが70年代末にリアリティーを失ったがためのトンデモ映画誕生、だとすれば考えさせられる。
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