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[コメント] 美しき母(1955/日)

母親への底なしの溺愛と立身出世主義から成る林房雄の腐ったような回想記。同じ右翼でも熊谷の演出は立派なもので、義妹の好演よろしく適当なものに仕上がっている。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







主人公の子供の造形は奇怪なものであり、すぐ泣くのも弱りものだが、すぐ怒るヒステリーもすごい。雨の峠の冒頭、猫が噛んだと地べたに投げ捨てる勢いの激しさは異常で、中盤に清川玉枝を土間に突き落とすのも同様。こういう子供のヒスは当然であり周囲がてなづける必要がある、という認識なのだろう、これがクライマックスの馬に乗っての暴走に至る。この件が片付いた後、少年が世話になった清川に礼のひとつも云わないのもまた異常で気味が悪い。「天照皇大神宮」なる掛軸もそんなものだ。なおタイトルは「うるわしきはは」。OPでルビがふられている。

(評価:★2)

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