[コメント] サーカス五人組(1935/日)
本筋は傾向映画の影響が窺えるが扱いが浅薄、その分ギャグが減っているのでは虻蜂取らずだ。それでも曲馬団の演目はリアルで興味深く、ザ・成瀬と云うべきチンドン屋のラストはちょっといい。秀逸なのは捨て子の娘の断片、ここだけ激しく印象に残る。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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捨て子の件:御橋公は更衣室で自分の着物に手を突っ込んでいた娘を見咎めるが、彼女は自分は捨て子で、拾って育ててくれた小母さんが病気なのでお金を送りたいと云う。御橋は自分の捨てた娘と年齢が近いと疑う。彼は曲馬団で踊子の横でピエロの芸を即興でした後、貰ったギャラを小母さんに送れと彼女に渡すが、傍で見ていた女にあれはあの娘の虚言癖だと教えられる。今から取り返しなさいと云われるが、御橋は「いいんだ」とだけ応える。
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