[コメント] 単騎、千里を走る。(2005/香港=中国=日)
ドタバタする日本篇も斬新な演出意図かと思いきや降旗と知ってズッコケた。先端機器使いこなす健さんが衝撃的。どこが不器用なの。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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いい話だが毒がない分、いつものパターンの骨格が透けた処がある。ただまあ、日中友好にもし毒を盛るなら、その使用法は困難を極めるだろう。むしろ、お互いいい人で関係を留め置く、日中友好を謳う際に感じるピリピリ感が行間に滲んでいるのを、むしろ生々しく感じた。
監獄訪問の件で興味深いのがふたつ。ひとつは本省より先に華僑への申し込みが必要なことで、同族社会の制度がよく判る。もうひとつはやはり人治国家(法治国家というより)の傾向が伺えることで、健さんのビデオ観てOKが出る件は情に訴えて美しいのだが、逆も真なりだろう。もちろん、あんな話の判る看守はいないだろうが、それはどこの国でも同じだ。路上に机並べる村の歓待が中国らしい。いい画だった。
話は張芸謀得意の突撃一直線ものだが、脱線の具合が感じいい。千里だろうとどこまでも誠の道を行く健さんが静かにアツい。夜中まで付き合う通訳のお姉さんが好印象。ただ「ヤンヤンは健一なのだと思いました」みたいな説明は興を削いで大いに蛇足。云わなくっても判ってるって。まあ健さんだから許されるんだけど。
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