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[コメント] 三重スパイ(2004/仏=ギリシャ=伊=露=スペイン)

室内劇という限定された状況が不条理を醸し出し、冷徹な編集と相まって酷薄が極まる。省略の方法論の見事な達成。
寒山

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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妻の視点からしか情報が伝えられず、観客はこの旦那の亡命ロシア将校、どこまで正気なのか訳判らず狼狽えることになる。前半は誇大妄想狂なのか判別がつかず、ソ連に迎えられると語る後半は具体的に信じられなくなる。これを信じざるを得ない亡命妻、正に暗闇での跳躍を強いられる。個人的にはここが本作の見所であったから、酷薄な結末を付け加えるのはやや蛇足と思われた。主演のふたりの顔の選択は見事、演技も見事。舞台化されたらまた違った魅力、凄味があるだろう。

(評価:★4)

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