[コメント] 戦争と一人の女(2012/日)
安吾作品とボルノ映画の類縁性を示して秀逸。手持ちの札をかき集めて人生とする女、映画はこの淪落のブリコラージュに肉体を与えて強烈。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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モラルは終戦とともに崩れ去った、とするクリシェに対し、戦中からモラルなど崩れていたのだとの指摘が鋭いと思わされる。焼け跡見学とは何とも。
二人の男の心情吐露は比較して弱くなってしまった。男が軟弱なのも安吾らしいと云えばそうなのだろうが。村上淳の『殺人狂時代』など、本家と同じく、全く正しいのだが理に落ちて刺さってこない。別の戦略が必要なのではないか。柄本明のカマキリ親爺を大々的にフィーチャーした方が良かったのにと思う。
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