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[コメント] リトル・フォレスト 冬・春(2015/日)

続 究極のロハスは普通の農業に至る。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







後編は物語に一応の結構がつけられるが、余り拘っていない(桐島かれんはその後どうしたとか)タッチがここでは好ましかった。厭なら出て行くし、母親は帰ってこないのも受け入れて、そして自分は戻ってくる。そんな緩い関係が成り立つなら素敵だろう。成り立たないから弱ったという農村映画は嫌ほどある訳で、現在も状況が変わったとは思われないが、今は僻地では帰農者募集をたくさんしているし、生き方の選択肢としてリアルになればいいのにと思う。橋本愛のお神楽の舞がやたら決まっている。

松岡茉優が上司の不満垂れながら槇割っていると、お祖父さんが「怒るのは、お前にも同じ心があるからだ」と指摘する。なんか昔の儒教の逸話みたいで、こういう教訓臭は余計だと思うが、この緩い世界ではいい感じに聞こえる。

学生時代の橋本愛と松岡が初雪のなかを通学する件、歓声が谷間に木霊する。この描写が秀逸。雪積もるとああなるものだ。ふたりでカレー食べて仲直りする件もいい。

(評価:★4)

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