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[コメント] エロスの誘惑(1972/日)

後半ユーモラスに解れるがそれならもっとコメディに寄ったほうがいいのにと思うし、とっちらかしたネタ振りをもっとメリハリつけたほうがいいとも思うのだが、もしかしたら積極的に散漫にするのが狙いなのかも知れず、敏八映画のグネグネ感はいつもながらよく判らない。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







コメディの一貫性ということでは、もしかするとゴム工場でひとり色気を発散する中川梨絵という冒頭からしてコメディだったのだろうか。体躯は大人なのに子供っぽい福地健太郎とか、エンストしたバイク押して登場する小松方正もコメディだったのだろうか。伝統的なコメディじゃないが、グネグネ感でもって確かに「可笑しみ」が醸し出されてはいる。福地のバイク乗り回しや中川の玉の輿でそれぞれハッピーという収束も、基本シニカルだがそれにとどまらない肯定性が何となく感じられる。その辺りのニュアンスが敏八節なのだろうとは思う。どうにも私のアンテナに引っかからないのだが、独自性は尊重すべきなのだろう。

(評価:★3)

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