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[コメント] 母を求める子ら(1956/日)

清水らしい孤児院話で、らしい子役使いが端々で堪能できる。曲馬団に連れ去られる子供というすごい主題は『風の中の子供』の変奏にあたる。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







施設から出て行く三益愛子を引き止める二度の件(特に最初)における子供たちの順々に増えて行くショットとか、親が引き取りに来た件における掛け声のリレーに、清水らしい独特としか云いようのない味があってとてもいい。その後、残された子供たちへの優しい視線、親への返事を一緒になって書く孤児の件もそうだ、この思いがラストの三益残留の決断に至る。三益の子探しの件は比較してありきたりだが、三益と孤児らの思いが重なるラストは美しいものがある。あと、田中春夫を避けて町中をうろつき回る男の子の件もしみじみとしていい。

全体に善意が出過ぎていてインパクトに欠けるのは仕方ないか。朝日新聞の親探し運動とは何だったのだろう。戦災孤児の話かと思いきやどうもそうではない。当時、いなくなる子供はそんなに多かったのか。サーカスの誘拐はそんなにあったのか。どうなんだろう。 べらんめえでない三益は望月優子に激似。

(評価:★3)

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