[コメント] プロペラ親爺(1939/日)
仕方のない翼賛映画だが金語楼終盤の狂いっぷりは天晴で、喜劇としての質はやたら高い。W清川も愉しめる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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東条首相は町内視察の折に倹約徹底の確認のため芥箱を開けて回ったらしいが、国家のための節約という本作の主題に何と合致することだろう。この監督は率先して翼賛映画を撮りそうでたちが悪い。
しかし喜劇としては面白い。両清川が病床の両側から「すぐ楽になりますからね」と金語楼にまるで死ねと云わんばかりに絡み、金語楼は狂ったふりをする。この終盤の喜劇の盛り上がりは凄いものがある。
若原春江の不思議ちゃんもいい。本作で最も狂っているのは彼女に違いない。マクベス夫人みたいなもので、狂気は金語楼との倍音を発している。町内会は冒頭、寄付は小型ポンプ程度でいいと云うのに、ついに10万円の愛国機に化けるのだ。女が本気になったとき世界は終わるの教訓があった。
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