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[コメント] 汚れた肉体聖女(1958/日)

トンデモ映画と知って観る分には罪のないトンデモ映画。大空真弓18歳ですでに性格俳優、「お姉様に叱られたくて」という科白が泣かせる。なんで新東宝に入ったのだろう。なんでミッションスクールに底無し沼があるのだろう。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







本作の見処はアンナ大空の可愛さ。「母が父を殺して、母も自殺したんです」みたいな造形。小学校の同級生に岸田森がいたらしいが、そういう運命なのだろう。意味なく水着になる高原の湖畔がいい。

大空の兄役の江見俊太郎もいい造形で印象に残る。諦念にどっぷりはまっていて盗んだ会社の金を高倉みゆきに進呈したりする。「呪われた血が流れているんです」みたいな優性思想は時代のものと許してあげたい。レズビアンはもちろん興味本位なんだろうが別に腐していないのは美点。

強姦した高倉の兄の友人はどこかで再登場しそうなものだが音信不通に終わった。高倉の両親はカソリックなのに中絶させるのはリアルではないのではないだろうか。ラストのチャペルの回廊転落は映画らしいことをしてくれて嬉しい。花やシーツの使用は段取りが良すぎるがファンタジータッチで許してほしいということなんだろう。原作は小説。柏木役の魚住純子も別嬪。

(評価:★3)

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