[コメント] ダイアモンドは傷つかない(1982/日)
当時猖獗を極めた、男に媚びるのを主目的にした女子大生作家の典型という趣。原作者はその後小説は書かず英才教育本を出しているらしい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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セックスで男を驚かせました、ぐらいの話に鼻の下長くする男性読者が多かったのだ。その他は空っぽの映画世界。田中晶子という脚本家のキャリアは『なんクリ』『マノン』に本作と同系列の凡作をものした後、秀作『サイドカーに犬』に至る、とはひとつの時代を代弁しているかのようだ。
映画はフランス料理屋で三角関係の愁嘆場になる辺りから辛気臭さが増して、終盤の加賀まりことか朝丘雪路とかのあってもなくてもいいようなグダグダ、話が記憶に留まらぬまま右から左へ流れていくのをどうしようもない。山崎努の軍隊では炊事班で愉しかったという回想は何だったのだろう。学生の歩こう会で車道を歩いてもいいのだろうか。
田中美佐子の新人らしからぬ押しの強い造形は監督の演出手腕というべきなんだろう。田中は直後「ヌードが嫌で芸能活動を休止」しているらしいけど。趙方豪が懐かしい。若くして亡くなったんでした。
茶化したような音楽も80年代でショーケンのテクノ風サン・トワ・マミー付。この古本屋の二階は何か印象深いがセットなのかリアルなのか。ロケはハイソな目黒辺り。見出してから再見に気がつく最悪パターンを踏んだ。
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