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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978/日)

松竹歌劇団の宣伝に定例パターンを塗しただけ。やたら長い舞台中継は小津の『鏡獅子』程度の興味しか湧かず、割り喰った中途半端な武田鉄矢が気の毒。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ただ、劇団四季出身の木の実ナナのSKDを、元SKDの看板倍賞千恵子が眺めるという構図は、チコちゃんファンには刺激的だ。ナナの舞台を涙ぐんで見つめる倍賞が、映画の出来とは関係なしに印象に残る。しかしその分、ナナの魅力が削がれて印象不鮮明にはなっているだろう。

灰色一色のバックヤードはリアルで、これを隠さないのは表裏を描くスタンスが徹底されていて立派。おいちゃんは満州の馬賊、タコ社長は弁護士になりたかったというのはメモっておきたい細部。しかし誉め処はこれくらい。これなら真面目に撮られたSKDのドキュメンタリーのほうが断然面白いに違いない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ゑぎ[*] ぽんしゅう[*] けにろん[*]

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